断続的な下腹部痛の原因と対処法|危険な症状と病院受診の目安
消化器疾患

断続的な下腹部痛の原因と対処法|危険な症状と病院受診の目安

「最近、下腹部が時々しくしく痛む…」「治ったと思ったら、また痛くなる」。こうした断続的な下腹部の痛みが続くと、「大きな病気が隠れているのではないか」と不安になりますよね。厚生労働省の国民生活基礎調査でも、腹痛は多くの人が経験する症状として報告されており、全国健康保険協会などの報告では、日本における過敏性腸症候群(IBS)の有病率はおおよそ1~2割とされています12。断続的な痛みの多くは命に直結しない原因によるものですが、一部には早急な対応が必要な病気が紛れていることもあります。

本記事は、厚生労働省、日本消化器病学会、日本産科婦人科学会、国立がん研究センター、世界保健機関(WHO)などの公的機関や専門学会の情報・ガイドラインを中心に、JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会が整理・執筆しました。断続的な下腹部痛の主な原因や、すぐに受診すべき危険なサイン、日常生活でできるセルフチェック・セルフケア、どの診療科を受診すべきかの目安などをわかりやすくまとめています。自己判断で放置せず、気になる症状が続く場合や「いつもと違う」痛みを感じる場合は、早めに医療機関に相談するようにしましょう。

この記事の要点まとめ

  • 断続的な下腹部痛は、消化器系(大腸・小腸など)、泌尿器系(膀胱・尿管など)、婦人科系(子宮・卵巣など)を中心としたさまざまな病気のサインである可能性があります。
  • 痛みの場所(右下腹部、左下腹部、中央・下腹部全体など)や痛み方(刺すような痛み、しくしくした鈍い痛み、波のように強くなったり弱くなったりする痛み)は、原因を推測する上で大切な手がかりです。
  • 「突然の激痛」「歩くと響くような強い痛み」「38度以上の発熱」「吐血・下血(黒色便、血便)」「意識がもうろうとする」「妊娠中の強い腹痛」などは、救急受診を含めて直ちに医療機関を受診すべき危険なサインです。
  • 過敏性腸症候群(IBS)、大腸憩室炎、急性虫垂炎、慢性便秘症、膀胱炎や腎盂腎炎、月経困難症や子宮内膜症などが、断続的な下腹部痛の代表的な原因として知られています。
  • 診療科選びに迷った場合は、消化器内科・婦人科・泌尿器科のほか、まず「かかりつけ医」や一般内科で相談することも選択肢です。症状の組み合わせによって適切な診療科が変わるため、痛みの部位・性質・便通や排尿の変化・月経との関係などをメモしておくと、診断の助けになります。
  • 市販の鎮痛薬などで一時的に痛みがおさまっても、長期間続く痛みや繰り返す痛みを自己判断で放置することは避けましょう。特に危険なサインを伴う場合は、早期受診が重要です。

【要注意】すぐに病院へ行くべき「危険なサイン」

断続的な痛みのように見えても、次のような症状を伴う場合は、重篤な病気(急性虫垂炎の穿孔、腸閉塞、子宮外妊娠の破裂、卵巣茎捻転、腸管虚血、腹膜炎など)の可能性があります。自己判断で様子を見続けるのではなく、救急外来や当番医の受診を含めて、直ちに医療機関を受診してください34

危険な症状のチェックリスト

  • これまで経験したことのないような突然の激しい腹痛(急に痛みがピークに達する、歩けない・動けないほどの痛み)
  • 歩いたり、咳やくしゃみをしただけで響くような強い痛み
  • 冷や汗が出る、顔面蒼白になる、意識がもうろうとする、息苦しさを伴う
  • 38度以上の高熱や悪寒を伴う腹痛
  • 吐血や下血(コールタールのような黒い便、鮮やかな血便)が出る
  • 繰り返す激しい嘔吐や、吐いても楽にならない嘔吐
  • お腹が板のように硬く張っている(板状硬)
  • 妊娠中、または妊娠の可能性がある女性の強い下腹部痛・性器出血

これらの症状は、「少し様子をみれば治るかもしれない」と待ってしまうことで治療が遅れ、命に関わる状態になるリスクがあります。救急車を呼ぶべきか迷う場合は、各自治体の救急相談窓口(#7119など)に相談するのも一つの方法です。

下腹部痛の基本的な考え方:痛みの場所と特徴から原因を探る

腹痛の診断において、痛みの場所は非常に重要な情報です。MSDマニュアル プロフェッショナル版でも解説されているように、医師は痛みの部位や性質を手がかりに、原因となる臓器や病気の候補を絞り込んでいきます5。下腹部には、大腸(特にS状結腸や盲腸)、小腸、膀胱、尿管の一部、女性では子宮や卵巣・卵管などが位置しており、多くの臓器が密集しているため、同じ「下腹部痛」でも原因はさまざまです。

また、痛みの「出方」も重要です。じわじわと続く鈍い痛みなのか、波のように強くなったり弱くなったりする疝痛なのか、体を動かすと響く痛みなのか、といった違いが、病気の種類を推測するヒントになります。さらに、便通や排尿の変化、月経周期との関係、発熱や吐き気など他の症状の有無も組み合わせて評価されます。

右下腹部の痛み

右下腹部に痛みがある場合、主に急性虫垂炎(いわゆる盲腸)、大腸憩室炎(特に盲腸~上行結腸の憩室炎)、尿管結石、女性では卵巣や卵管の病気(卵巣嚢腫の捻転、卵巣出血、子宮外妊娠など)が考えられます。虫垂炎では、みぞおちやおへそ周辺から始まった痛みが数時間かけて右下腹部に移動してくる、歩くと響くような痛みになる、といった典型的な経過をたどることが多い一方、高齢者や妊婦、子どもでは非典型的な経過をとることもあります15

右下腹部の痛みが「だんだん強くなる」「押すと強く痛む」「発熱や吐き気を伴う」「歩くと響く」といった場合は、早めの医療機関受診が必要です。また、排尿時の痛みや血尿を伴う場合は尿管結石や尿路感染症の可能性もあります。

左下腹部の痛み

左下腹部の痛みでは、S状結腸に多くみられる大腸憩室炎が代表的です。突然、左下腹部がズキンと痛み、押すと強く痛む、発熱を伴うといった症状が典型的です11。軽い便秘や下痢を繰り返していた方が、ある日を境に左下腹部の痛みと発熱を自覚した場合などは、憩室炎が疑われます。

その他にも、便秘によるガス貯留や腸管のけいれん、尿管結石、婦人科系の疾患(子宮筋腫の変性、卵巣嚢腫など)が原因となることがあります。痛みが数日以上続く、発熱を伴う、血便が出るといった場合は、消化器内科などでの評価が必要です。

下腹部全体または中央の痛み

下腹部全体や中央が痛む場合、過敏性腸症候群(IBS)、慢性便秘症、膀胱炎などの尿路感染症、婦人科系の疾患(月経困難症、子宮内膜症、子宮筋腫など)が考えられます。IBSでは、下腹部の張るような痛みや不快感が、排便によってある程度軽くなる一方、ストレスや特定の食べ物で再び悪化する、といったパターンがよく見られます6

一方で、「いつもの生理痛と違う強い痛み」「月経に関係なく続く鈍い痛み」「性交時の痛み」「不正出血を伴う」といった場合は、子宮内膜症や子宮筋腫など婦人科系疾患の可能性が高くなります22。また、排尿時の痛みや頻尿、残尿感、血尿を伴う場合は膀胱炎や腎盂腎炎など泌尿器系の病気が考えられます20

断続的な下腹部痛の主な原因疾患【消化器系】

消化器系の問題は、断続的な下腹部痛の最も一般的な原因の一つです。ここでは、特に頻度の高い4つの疾患について、症状の特徴や診断・治療の考え方、日常生活で気をつけたいポイントを解説します。

1. 過敏性腸症候群(IBS)

IBSとは?ストレスと腸の関係

「このような痛みにお悩みではありませんか?」――30代のオフィスワーカーで、仕事のストレスが多い日に限って腹部のけいれん痛や下痢が悪化する、会議前になると急にお腹が痛くなってトイレに駆け込みたくなる…。これは過敏性腸症候群(IBS)の典型的なシナリオの一つです6

IBSは、大腸カメラなどの検査では明らかな炎症や腫瘍が見つからないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感を伴う便通異常(下痢や便秘)が慢性的に続く「機能性消化管疾患」の一つです。腸の運動異常や知覚過敏(普通なら痛みとして感じない刺激を強く痛みとして感じてしまう状態)、腸内細菌叢の乱れ、ストレスや自律神経のバランスの乱れなどが複合的に関与していると考えられています7

IBS自体が大腸がんの直接的な原因になるわけではありませんが、腹痛や下痢・便秘が生活の質(QOL)を大きく損ねることがあり、「仕事に集中できない」「外出や旅行が不安」「人前でお腹が鳴るのが怖い」といった悩みにつながります。

診断基準:ローマIV基準について

IBSの診断には、世界的に用いられているローマIV基準が参考にされます。簡単にいうと、「最近3か月のうち1か月に少なくとも1日以上の頻度で腹痛が繰り返し起こり、その腹痛が (1) 排便と関連する、(2) 排便回数の変化と関連する、(3) 便の形状(外観)の変化と関連する、という3つのうち2つ以上にあてはまる」場合にIBSが疑われます7

この基準をもとに、主に便が硬く出にくい「便秘型(IBS-C)」、水のような便が多い「下痢型(IBS-D)」、下痢と便秘が交互に現れる「混合型(IBS-M)」などに分類されます。同じIBSでもタイプによって対処法や用いられる薬が異なるため、受診時には自分の便の状態や出方のパターンをメモしておくことが役立ちます。

治療法:生活習慣の改善から最新の薬物療法まで

IBSの治療は、症状の強さや生活への影響の程度に応じて段階的に行われます。英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインでは、まず食事や生活習慣の見直しが第一選択として推奨されています89。具体的には、規則正しい食事、よく噛んで食べること、カフェインやアルコール、脂っこい食事を控えること、十分な水分摂取、適度な運動、質の良い睡眠を心がけることなどが挙げられます。

食物繊維については、水溶性食物繊維(オートミール、海藻類、ごぼうなど)は症状改善に役立つ一方、不溶性食物繊維(ふすま、玄米など)は人によってはガスや腹痛を悪化させることがあるため、少量から試し、症状との関係をみながら調整することがすすめられます8。また、特定の糖質(FODMAP)が腸で発酵しやすく、ガスや腹痛の原因となりうることが知られており、「低FODMAP食」がIBS症状の改善に役立つ場合もありますが、自己流で行うと栄養バランスが崩れるおそれがあるため、必ず医師や管理栄養士の指導のもとで試すようにしましょう9

これらの初期対応で十分な改善が得られない場合、日本消化器病学会(JSGE)が発行した「機能性消化管疾患診療ガイドライン2023―過敏性腸症候群(IBS)」などのガイドラインに基づき、薬物療法が検討されます7。症状のタイプに応じて、腸管運動調整薬や高分子重合体、プロバイオティクス製剤などが選択されます。必要に応じて、腹痛の閾値を下げてしまっている神経の感受性を調整する目的で、低用量の抗うつ薬が用いられることもあります10。心理的ストレスが強く関わっている場合は、認知行動療法などの心理社会的アプローチが有効なケースもあります。

2. 大腸憩室炎

憩室炎のメカニズム:なぜ炎症が起きるのか

大腸憩室とは、大腸の壁の一部が外側に小さな袋状に飛び出した状態を指します。加齢や長年の食生活(特に低繊維食)により大腸内の圧力が上昇し、腸壁の比較的弱い部分が押し出されることで形成されると考えられています。この憩室に便などが詰まり、細菌が増殖して炎症を起こしたものが「大腸憩室炎」です。日本では、憩室からの出血よりも憩室炎の方が約3倍多く発生するとも報告されています11

憩室炎の症状としては、発熱を伴う左下腹部の強い痛み(右側に憩室が多い方では右下腹部痛)、押すと痛い圧痛、時に吐き気や嘔吐、便秘や下痢の変化などが挙げられます。軽症のうちは断続的な痛みとして感じられることもありますが、放置すると膿瘍形成や穿孔(腸に穴があく)など重篤な状態に進行することがあります。

診断と治療:国際的ガイドラインの推奨

大腸憩室炎の診断には、腹部CT検査が最も有用とされています。近年の研究やガイドラインの更新により、治療方針は過去と比べて変化しています。米国消化器病学会(AGA)の2021年の臨床実践アップデートでは、合併症のない軽症の憩室炎に対しては、抗生物質を「必ずしも全例に投与するのではなく、症例を選んで投与する」ことが推奨されています1213。多くの軽症例では、痛みや発熱などの経過を注意深く観察しながら、必要に応じて抗生物質を使用するという柔軟な対応が推奨されています。

一方で、重症化した場合や膿瘍形成、穿孔、腹膜炎などを伴う場合は、入院のうえで点滴による抗生物質投与やドレナージ(膿を体外に出す処置)、場合によっては手術が必要となります。日本消化管学会のガイドラインも、国内の臨床状況に合わせた詳細な診断・治療フローチャートを提供しており、それらに基づいた治療が行われます11

予防法:食事と生活習慣の重要性

憩室炎の再発予防には、食物繊維を豊富に含む食事(野菜、果物、全粒穀物など)を意識し、十分な水分を摂取して便通を整えることが重要です14。かつてはナッツや種子類が憩室炎のリスクを高めると考えられていましたが、現在ではその説は否定されており、むしろバランスのとれた食生活や適度な運動、体重管理が再発予防に役立つとされています。

3. 急性虫垂炎(盲腸)

典型的な症状と非典型的な症状

急性虫垂炎は、一般的に「盲腸」として知られています。典型的には、最初にみぞおち周辺やおへそのあたりの漠然とした痛みから始まり、時間とともに吐き気や食欲不振を伴いながら、痛みの場所が右下腹部へとはっきり移動していくのが特徴です15。歩いたり、ジャンプしたり、咳をしたりすると右下腹部に響くような痛みが出ることもあります。

しかし、高齢者や子ども、妊婦では、痛みの場所が典型的でなかったり、強い痛みを訴えにくかったりすることもあり、診断が難しい場合があります。また、市販の鎮痛薬を飲み続けてしまうことで痛みが一時的に紛れ、受診が遅れると、穿孔や腹膜炎など重篤な合併症につながるリスクがあります。

診断プロセス:スコアリングと画像検査

虫垂炎の診断には、症状や診察所見、血液検査(白血球数や炎症マーカー)の結果を点数化するスコアリングシステム(アルバラードスコアなど)や、腹部超音波検査、CT検査などの画像診断が用いられます。「急性腹症診療ガイドライン2015」では、こうした診断ツールを組み合わせて診断の精度を高めることが推奨されています16

治療の選択肢:手術か、抗菌薬か?

虫垂炎の治療は長年、手術による虫垂切除が基本と考えられてきましたが、近年では合併症のない軽症例に対し、抗菌薬による保存的治療(いわゆる「散らす治療」)も選択肢として検討されるようになってきました1516。保存的治療により手術を回避できる場合もありますが、一定の再発リスクが残ることが知られており、患者さんの希望や生活状況、合併症の有無などを踏まえて医師と相談しながら治療方針を決めていくことが重要です。

いずれにしても、「右下腹部の痛みが時間とともに強くなっている」「発熱や吐き気が続く」といった場合には、自己判断で鎮痛薬だけで様子を見るのではなく、早めに医療機関を受診しましょう。

4. 慢性便秘症

便秘が引き起こす痛みのメカニズム

便が長期間にわたって腸内に留まると、硬くなって排出が困難になります。その結果、腸管が過度に引き伸ばされ、腸内ガスの産生が増加し、下腹部に鈍い痛みや張りを引き起こすことがあります17。厚生労働省などの調査では、便秘は特に女性や高齢者に多い症状とされています18

慢性便秘症では、「毎日出ているように見えて実は少量ずつしか出ていない」「強くいきまないと出ない」「出し切った感じがしない」といった状態が続くことも少なくありません。このような便秘に伴う下腹部の張りや痛みも、断続的な下腹部痛として自覚されることがあります。

最新ガイドラインに基づく治療戦略

日本消化管学会の「便通異常症診療ガイドライン2023―慢性便秘症」では、まず生活習慣の改善(食物繊維の摂取、水分補給、適度な運動、規則正しい排便習慣)が基本とされています19。朝食後や同じ時間帯にトイレに行く習慣をつける、便意を我慢しない、といった小さな工夫も大切です。

それでも改善しない場合には、酸化マグネシウムなどの浸透圧性下剤が第一選択薬として推奨されます。近年では、腸の分泌液を増やして便を柔らかくする薬(ルビプロストン、リナクロチドなど)や、胆汁酸の働きを利用して腸の動きを改善する薬(エロビキシバット)など、新しい作用機序を持つ薬剤も登場し、治療の選択肢が広がっています19。これらの薬は、それぞれ適したタイプの便秘や注意すべき持病が異なるため、自己判断で市販薬を飲み続けるのではなく、医師と相談しながら適切な薬を選ぶことが重要です。

便秘が背景にある下腹部痛は、「命に関わる病気ではないから」と軽く見られがちですが、QOLを大きく損なうだけでなく、長期的には痔や直腸脱などのリスクにもつながり得ます。「昔から便秘だから」とあきらめずに、ガイドラインに基づいた治療を受けることで、痛みや不快感が大きく改善するケースも少なくありません。

断続的な下腹部痛の主な原因疾患【泌尿器・婦人科系】

特に女性において、下腹部痛は婦人科系の疾患が原因であることも少なくありません。また、男女ともに泌尿器系の問題(膀胱炎や尿管結石など)も考慮する必要があります。ここでは代表的な疾患について取り上げます。

5. 尿路感染症(UTI)

なぜ女性に多いのか?解剖学的な理由

尿路感染症(UTI)、特に膀胱炎は女性に非常に多い疾患です。これは、女性の尿道が男性に比べて短く、肛門との距離が近いため、大腸菌などの細菌が尿道から膀胱内に侵入しやすいという解剖学的特徴によるものです20。また、更年期以降はホルモンバランスの変化により膣や尿道粘膜の防御機能が低下し、感染が起こりやすくなります。

症状と治療法

典型的な膀胱炎の症状は、排尿時の痛み(しみるような痛み)、頻尿、残尿感、尿の濁りや悪臭などです。これらに加えて、炎症が腎臓まで及ぶ腎盂腎炎になると、高熱や悪寒、腰背部痛、全身の強い倦怠感などが現れます20

治療は、日本感染症学会と日本化学療法学会が共同で策定した「JAID/JSC 感染症治療ガイドライン」などに基づき、原因菌に有効な抗生物質(セフェム系やニューキノロン系など)を適切な期間服用することが基本となります21。ガイドラインでは、症状の重症度や既往歴、妊娠の有無などを考慮して抗菌薬の種類や投与期間を選択することが推奨されています。

繰り返さないための予防策

UTIを繰り返さないためには、日常生活での予防が非常に重要です。具体的には、水分を十分に摂取して尿量を増やすこと、排尿を我慢しないこと、排便後は前から後ろに拭くこと、きつ過ぎる下着や通気性の悪い衣類を避けることなどが挙げられます20。性交渉後に排尿することも、膀胱炎の予防に有効とされています。

また、発熱や腰背部痛を伴う場合、男性のUTI、糖尿病や免疫低下のある方、妊婦などでは重症化しやすいため、早めの受診が特に重要です。

6. 月経関連の痛み(月経困難症・子宮内膜症)

機能性 vs. 器質性:あなたの痛みはどっち?

月経に伴う下腹部痛は「月経困難症」と呼ばれ、大きく二つに分類されます。明らかな器質的な病気がないのに痛みが起こる「機能性月経困難症」と、子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患が原因で起こる「器質性月経困難症」です22。機能性の場合は、月経時に子宮を収縮させるプロスタグランジンという物質が過剰に産生されることが主な原因とされています。

一方、器質性月経困難症では、子宮内膜症や子宮筋腫、子宮腺筋症などの病気によって、月経以外の時期にも鈍い下腹部痛や腰痛が続いたり、性交時痛や不正出血、不妊などを伴ったりすることがあります。「市販の鎮痛薬では痛みがコントロールできない」「年々月経痛が強くなっている」「月経以外の時期にも痛みが続く」といった場合は、早めに婦人科で相談することが大切です22

子宮内膜症の診断と治療:国際的な最新知見

子宮内膜症は、本来子宮の内側にあるはずの内膜組織が、卵巣や腹膜など子宮以外の場所で増殖・出血を繰り返す病気です。これにより周囲の組織が癒着し、強い月経痛や慢性的な下腹部痛、性交痛、不妊の原因となることがあります。かつては腹腔鏡検査が診断のゴールドスタンダードとされていましたが、欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)の2022年ガイドラインでは、患者への負担を考慮し、まず超音波検査やMRIなどの画像診断を優先することが推奨されています23

治療は、痛みのコントロールと妊娠希望の有無のバランスを考えながら選択されます。痛みの軽減や病巣の進行抑制を目的として、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP製剤)や黄体ホルモン製剤、子宮内黄体ホルモン放出システム(IUS)などの薬物療法が用いられます22。将来の妊娠を希望しない場合や、薬物療法で十分な効果が得られない場合には、腹腔鏡下手術などの外科的治療が検討されます。

産婦人科医が推奨する治療ステップ

日本産科婦人科学会(JSOG)と日本産婦人科医会(JAOG)が発行する「産婦人科診療ガイドライン婦人科外来編2023」では、月経困難症に対する段階的な治療法が示されています2224。第一選択は、プロスタグランジンの産生を抑える非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)です。月経開始前から定期的に服用することで、痛みを軽減できる場合があります。

NSAIDsで十分な効果が得られない場合や、避妊も希望する場合には、排卵を抑制し子宮内膜の増殖を抑えるLEP製剤が推奨されます。また、子宮内膜症が疑われる場合には、症状や年齢、妊娠希望の有無などに応じて、ホルモン療法や手術療法を組み合わせて治療方針が検討されます。いずれの場合も、痛みを「我慢すべきもの」と捉えず、生活や仕事に支障が出ている場合は早めに婦人科で相談しましょう。

日常生活でできるセルフチェックとセルフケア

断続的な下腹部痛に悩んでいると、「どこまで様子をみていいのか」「どのタイミングで病院に行くべきか」がわからず、不安だけが募ってしまうことがあります。ここでは、日常生活でできるセルフチェックと、比較的安全に試せるセルフケアのポイントを整理します。ただし、危険なサインがある場合や痛みが急激に悪化している場合は、セルフケアにこだわらず早急に受診してください。

1. 痛み・便通・排尿・月経の「記録」をつける

受診時に「いつから」「どこが」「どのように」痛むのかを具体的に説明できると、診断がスムーズになります。以下の項目を簡単なメモやアプリなどで記録しておくと役立ちます。

  • 痛みの場所(右下・左下・中央・全体など)と広がり方
  • 痛みの性質(刺すような痛み、しくしくする鈍い痛み、波のように強くなったり弱くなったりする痛みなど)
  • 痛みが出るタイミング(食後、排便前後、排尿時、月経前後、ストレスが強い日など)
  • 便通の変化(回数、便の硬さ、血が混じっていないかなど)
  • 排尿の変化(回数、痛み、血尿の有無など)
  • 月経周期との関係(周期の乱れ、出血量の変化、基礎体温の変化など)
  • 服用している薬やサプリメント、市販薬の種類と飲んだタイミング

2. 腸にやさしい生活習慣を意識する

消化器系が原因となる下腹部痛では、日常生活の見直しが症状の軽減につながることがあります。急激なダイエットや極端な食事制限は避け、次のような基本的なポイントから始めてみましょう。

  • 朝食を抜かず、1日3食をできるだけ規則正しい時間にとる
  • 水分をこまめに摂取する(カフェインやアルコールに偏りすぎない)
  • 野菜や果物、海藻類など水溶性食物繊維を含む食品を意識してとる
  • ストレスが強い日は、温かい飲み物やぬるめのお風呂、軽いストレッチなどで体をリラックスさせる時間をつくる
  • スマートフォンやパソコンを就寝直前まで見続けないなど、睡眠の質を整える工夫をする

ただし、これらはあくまで一般的なセルフケアであり、「症状がはっきりと悪化している」「危険なサインがある」場合にセルフケアだけで様子を見ることは危険です。

3. 「やってはいけない」セルフケア

一見便利に思える対処法でも、やり方によっては病気の発見を遅らせてしまうことがあります。次の点には注意しましょう。

  • 市販の鎮痛薬を長期間にわたり飲み続けて痛みをごまかす(虫垂炎や腸閉塞などの発見が遅れるおそれ)
  • 我慢できない便秘に対して、毎日のように刺激性下剤を自己判断で使用し続ける
  • 極端な断食や糖質制限など、急激な食事制限を自己流で行う
  • インターネット上の「民間療法」を鵜呑みにして、症状が悪化しているのに医療機関を受診しない

セルフケアはあくまで「症状が軽い段階での補助的な対策」と位置づけ、「痛みが長引く」「だんだん悪化している」「危険なサインがある」ときには、早めに医療機関で原因を確認することが大切です。

受診前に準備しておきたいこと・医師に伝えるポイント

「何となく下腹部が痛い」とだけ伝えるよりも、事前に情報を整理しておくことで、診察時間を有効に使うことができ、必要な検査や治療につながりやすくなります。受診前に、次のような点を確認しておくとよいでしょう。

  • 痛みの開始時期と経過(いつから、どのように変化してきたか)
  • 痛みの場所・性質・強さ(10段階中どのくらいかなど)
  • 便通や排尿の変化(回数、性状、血液の混入の有無など)
  • 月経周期・妊娠の可能性(最終月経の時期、基礎体温、避妊状況など)
  • これまでにかかった病気や既往歴(手術歴、婦人科疾患、消化器疾患など)
  • 現在服用している薬(処方薬・市販薬・漢方薬・サプリメントを含む)
  • 痛みを少しでも和らげる・逆に悪化させるきっかけ(体位、食事、ストレスなど)

これらの情報は、受診する診療科が消化器内科でも婦人科でも泌尿器科でも、診断の大きな手がかりになります。不安な点や質問したいことがあれば、メモして持参すると、診察室で緊張してしまう方でも聞き漏らしを減らせます。

何科を受診すればよいか?症状別・診療科選びのガイド

「この痛み、何科に行けばいいの?」という迷いは、多くの方に共通する悩みです。症状に合わせて適切な専門科を選ぶことが、迅速で正確な診断への近道です4。以下は一般的な目安であり、複数の症状が重なっている場合や判断に迷う場合は、まず「かかりつけ医」や一般内科で相談するのも良い選択肢です3

消化器内科を受診すべき場合25

腹痛に加えて、下痢や便秘、吐き気、嘔吐、腹部の張り、血便(黒い便を含む)などの便通異常や消化器症状が主な場合は、消化器内科が第一候補となります。過敏性腸症候群(IBS)、大腸憩室炎、虫垂炎、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)、大腸ポリープ・大腸がんなど、さまざまな疾患のスクリーニングや精査が行われます。

特に、「体重減少を伴う」「家族に大腸がんの既往がある」「40歳以上で新たに血便が出るようになった」といった場合は、大腸内視鏡検査なども含めた評価が重要になります。

婦人科を受診すべき場合4

痛みが月経周期と連動している、不正出血がある、おりものの量や色・匂いに変化がある、性交時痛がある、といった明らかに婦人科系の症状を伴う場合は、婦人科受診が適切です。月経困難症、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮腺筋症などが代表的な原因として考えられます22

また、妊娠の可能性がある場合や、妊娠中の下腹部痛・性器出血は、子宮外妊娠や切迫流産・早産など、緊急性の高い疾患が隠れている可能性もあるため、躊躇せず産婦人科や救急外来に相談しましょう4

泌尿器科を受診すべき場合20

排尿時の痛み、頻尿、残尿感、尿の濁りや悪臭、血尿など、排尿に関するトラブルを伴う場合は、泌尿器科の受診が勧められます。膀胱炎や腎盂腎炎、尿管結石、前立腺の病気などが代表的な原因です。女性の場合、「とりあえず婦人科へ」と考えがちですが、尿路の問題が疑われる場合は泌尿器科のほうが専門的な検査・治療を受けられることがあります。

まずは「かかりつけ医」や内科への相談も

症状が複数の臓器にまたがっているように感じられる場合や、「消化器内科か婦人科か、どちらに行くべきか判断がつかない」といった場合は、まず身近な「かかりつけ医」や一般内科を受診するのも良い選択です。初期診断や基本的な検査を行ったうえで、必要に応じて適切な専門科への紹介状(診療情報提供書)を書いてもらえます3

よくある質問 (FAQ)

Q1: 痛み止めを飲んでも大丈夫ですか?

A1: 月経痛など原因がある程度はっきりしており、医師から「このときは市販の鎮痛薬を使ってよい」と説明を受けている場合は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの市販の痛み止めを一時的に使用することは一般的に問題ありません。ただし、原因不明の強い腹痛や、だんだん悪化している痛みに対して自己判断で鎮痛薬を服用し続けると、虫垂炎や腸閉塞などの重要な病気の診断が遅れる可能性があります。特に、痛みが増している場合や、発熱・嘔吐・血便・意識の変化などの危険なサインを伴う場合は、薬でごまかす前に医療機関に相談してください。

Q2: 低FODMAP食とは何ですか?

A2: 低FODMAP(フォドマップ)食とは、腸で発酵しやすくガスや腹痛の原因となりうる特定の糖質(Fermentable Oligosaccharides, Disaccharides, Monosaccharides, And Polyols)を、一時的に制限する食事療法です。過敏性腸症候群(IBS)の症状改善に有効性が示されており、NICEガイドラインなどでも取り上げられています89。ただし、自己流で食材を極端に制限すると栄養バランスが偏るおそれがあるため、必ず医師や管理栄養士の指導のもとで行うようにしましょう。

Q3: 子どもの下腹部痛で注意すべきことは何ですか?

A3: 子どもの腹痛は非常に一般的ですが、大人とは異なる注意点があります。特に、急性虫垂炎や腸重積など、緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。子どもが「いつもと様子が違う」「強い痛みでぐったりしている」「顔色が悪い」「繰り返し嘔吐する」「血便が出た」「高熱が続く」などの症状を示している場合は、夜間や休日であっても速やかに小児科や救急外来を受診してください。痛みの場所をうまく言葉で説明できないことも多いため、保護者が表情や動き、食欲の変化などをよく観察することが大切です。

Q4: 妊娠中や妊娠の可能性があるときの下腹部痛はどう考えればよいですか?

A4: 妊娠中や妊娠の可能性があるときの下腹部痛は、特に注意が必要です。妊娠初期の軽い張り感や違和感は生理的な変化としてみられることもありますが、強い痛みや片側に限局した鋭い痛み、性器出血、めまいや冷や汗を伴う場合は、子宮外妊娠や流産、早産の兆候など、緊急性の高い状態が疑われます4。鎮痛薬を自己判断で飲む前に、必ず産婦人科や救急外来に連絡し、指示に従ってください。

Q5: ストレスやメンタルの状態と下腹部痛には関係がありますか?

A5: はい、ストレスやメンタルの状態と下腹部痛には密接な関係があります。脳と腸は自律神経やホルモン、免疫を介して相互に影響し合う「脳腸相関」という概念が知られており、過敏性腸症候群(IBS)などの機能性消化管疾患では、ストレスが症状を悪化させる重要な要因とされています710。仕事や家庭の悩みが続いているときに腹痛や下痢が悪化する、休日には症状が軽くなる、といったパターンに心当たりがある場合は、生活リズムの見直しやストレス対策(休養、相談できる人を見つける、必要に応じた専門家への相談など)も重要です。ただし、「ストレスのせい」と決めつけてしまうと、他の病気を見逃す危険もあるため、症状が続く場合は医療機関で原因を確認しましょう。

Q6: 漢方薬やサプリメントで下腹部痛を改善してもいいですか?

A6: 漢方薬やサプリメントは、体質や症状に合えば補助的な役割を果たすこともありますが、自己判断で長期間使用すると、かえって症状を悪化させたり、他の薬との飲み合わせで問題を起こしたりすることがあります。特に、便秘や下痢に対する市販漢方薬の中には、刺激性下剤と似た作用を持つ成分が含まれていることもあり、長期連用は推奨されません19。サプリメントについても、「天然成分だから安全」とは限らず、持病や服用中の薬との相互作用に注意が必要です。下腹部痛が続いている場合は、まず医療機関で原因を確認し、漢方薬やサプリメントを使うかどうかは、医師や薬剤師と相談して決めるようにしましょう。

結論

断続的な下腹部痛は、多種多様な原因によって引き起こされる複雑な症状です。その多くは過敏性腸症候群や慢性便秘症、膀胱炎、月経困難症など、適切な対応によりコントロール可能な病気ですが、中には虫垂炎や大腸憩室炎の重症例、子宮外妊娠など、迅速な対応が必要な重篤な病気が隠れている可能性も否定できません。

最も重要なメッセージは、「自己判断で放置せず、必要なタイミングで専門家へ相談すること」です。この記事で紹介した危険なサインに当てはまる場合や、痛みが長引く・悪化している場合、生活に支障をきたしている場合は、決してためらわずに医療機関を受診してください。日々の記録やセルフチェックを活用して自分の症状の傾向を整理しておくことで、医師との対話もスムーズになり、より適切な診断と治療につながりやすくなります。

本記事の情報が、あなたがご自身の体と向き合い、安心して医療者に相談するための一助となり、下腹部痛と上手につき合うきっかけとなれば幸いです。

免責事項この記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的アドバイスに代わるものではありません。健康上の問題や症状がある場合は、自己判断で放置せず、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。また、本記事の内容は執筆時点のガイドラインや文献をもとに作成しており、今後の研究やガイドラインの改訂により最新の推奨が変化する可能性があります。

参考文献

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