コンタクトレンズの種類を徹底解説!選ぶポイントと注意点
眼の病気

コンタクトレンズの種類を徹底解説!選ぶポイントと注意点

はじめに

こんにちは、JHO編集部です。視力に関する悩みを解決するうえで、自分に合ったコンタクトレンズを選ぶのは容易ではありません。特にコンタクトレンズの種類は多岐にわたり、それぞれの材質や使用方法によって長所と短所が異なるため、正しい知識がなければ迷うことも多いでしょう。本記事では、各タイプのコンタクトレンズの特徴を詳しく解説し、具体的な例や装用時の注意点などを示すことで、幅広い年齢層の方々に理解しやすい内容を目指しています。ぜひ最後までご覧いただき、コンタクトレンズ選びの一助にしていただければと思います。

免責事項

当サイトの情報は、Hello Bacsi ベトナム版を基に編集されたものであり、一般的な情報提供を目的としています。本情報は医療専門家のアドバイスに代わるものではなく、参考としてご利用ください。詳しい内容や個別の症状については、必ず医師にご相談ください。

専門家への相談

本記事では、Dr. Nguyễn Thường Hanh(Bệnh Viện Đa Khoa Tỉnh Bắc Ninhの内科専門医)からの協力を得て、コンタクトレンズの適切な選び方や使用方法に関するアドバイスを盛り込みました。専門医の見解を取り入れながら情報を整理しておりますが、あくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の目の状態に合わせた正式な診断や処方には、必ず眼科医などの専門家にご相談ください。

コンタクトレンズの種類について

コンタクトレンズは、大きく分けると「ソフトコンタクトレンズ」と「ハードコンタクトレンズ」の二種類があります。さらに、用途や使用時間の長さによって多様に分類されています。それぞれの違いを正しく理解したうえで自分に合ったものを選ぶことで、より安全で快適な視力矯正が可能となります。

1. ソフトコンタクトレンズ

一般的に最もよく処方されるのが、ソフトコンタクトレンズです。近視、遠視、乱視、老視など幅広い視力矯正に対応し、装用感がやわらかいのが特徴です。素材としてはシリコーンハイドロゲルなど高い酸素透過性を備えたものが主流となっており、角膜への酸素供給が豊富で、長時間装用しても目の乾燥や不快感が比較的少ないとされています。

具体例と注意点

  • 長時間作業をする人に最適
    たとえばパソコンを使ったオフィスワークや、外出先でコンタクトレンズを装着する時間が長い方には、酸素透過性の高いシリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズが適しています。
  • 装用後のケアを忘れずに
    ただし、夜間は必ずコンタクトレンズを外して洗浄し、清潔を保つ必要があります。目の健康を維持するために、眼科での定期検査を怠らないことが大切です。

2. ハードコンタクトレンズ

ハードコンタクトレンズは、クリアかつシャープな視界を得やすい点で優れています。特に度数の高い近視や強度の乱視、角膜形状に異常がある場合(例:漏斗状角膜)などに適した選択肢といえるでしょう。耐久性が高く、正しくケアをすれば数年単位で使用できる場合もあり、ケアにかかる時間も比較的短いのが利点です。

具体例と注意点

  • 強度の乱視や角膜異常がある場合
    たとえばソフトレンズで十分に矯正できない乱視をお持ちの方は、ハードコンタクトレンズを装用することでよりシャープな視力を得られる可能性があります。
  • 慣れるまでの不快感
    ハードコンタクトレンズは材質が固く、初めて装用する方には異物感が強いかもしれません。少しずつ装用時間を増やして慣れていくことが推奨されます。

コンタクトレンズの使用に基づく分類

コンタクトレンズは装用時間や使用頻度によっても分類されます。自分の日常生活や装用習慣に合わせて種類を選択することが、目の健康を保つうえで大変重要です。

1. 長時間装着可能なコンタクトレンズ

1日から6日間、または30日間連続で装用できるタイプも存在し、忙しい方やシフト勤務など生活リズムが不規則な方にとっては便利な選択肢です。しかし、連続装用による酸素不足や感染リスクなど、目への負担も高まります。そのため、「長時間装用」とされている場合でも、こまめに目を休ませ、必要に応じて専門家の指導を仰ぐことが必要です。

具体例と注意点

  • シフト勤務などで昼夜逆転しやすい方
    夜勤が多く、頻繁にコンタクトレンズの着脱が難しいケースでは、長時間装用可能なタイプが役立ちます。ただし、週に一度は必ずレンズを外し、目を休める時間を設けることが推奨されます。
  • 感染リスクに注意
    装用期間が長いぶん、角膜や結膜への負担は増えます。万が一の感染症を防ぐためにも、目薬の使用や定期検診でのチェックを習慣にしましょう。

2. デイリー、ウィークリー、マンスリータイプの使い捨てコンタクトレンズ

これは使用周期が明確に決まっており、日中のみの装用を前提とするタイプです。1日単位や1週間単位、1か月単位で交換するため、比較的手入れが簡単で衛生的にも優れているといわれます。ただし、夜間には必ず外し、正しい方法でレンズを洗浄・消毒しなければなりません(デイリータイプはその日の使用後は破棄するため、洗浄の手間はありません)。

具体例と注意点

  • スポーツや旅行の際に便利
    使い捨てレンズは、レンズケアの手間が省けるため、スポーツや旅行など普段とは違う行動パターンをとる場合にも便利です。特に1日使い捨てタイプは、レンズを新しいものに交換することで感染リスクを最小化できます。
  • 夜間の取り外しを忘れずに
    就寝前に取り外すことを怠ると、酸素不足や角膜トラブルの原因になります。忙しくても必ず外して、目を休ませるようにしましょう。

特別用途のコンタクトレンズ

一般的なソフトレンズやハードレンズとは別に、特殊な目的や目の状態に対応するためのコンタクトレンズも存在します。それぞれの特徴を理解し、必要に応じて選択することで、通常のレンズでは得られない快適性や矯正効果が期待できます。

  • ハイブリッドコンタクトレンズ
    中心部分がハードレンズ、周辺部がソフトレンズの素材でできており、ハードの視力矯正力とソフトの装用感を両立させています。

    • 乱視が強いが、ハードレンズの硬さに抵抗がある方など、快適性と鮮明な視力を両立させたい方に向いています。
  • オルソケラトロジー(Ortho-K)
    就寝中にのみ装用するハードコンタクトレンズで、角膜の形状を一時的に矯正し、日中は裸眼でも見えやすくする方法です。

    • 近視でメガネやコンタクトレンズを日中に使いたくない場合などに選ばれますが、専門医による指導と定期的な検査が必須です。
  • スケラールコンタクトレンズ
    角膜ではなく、眼球の白目部分(強膜)にのせる大型のハードコンタクトレンズです。不整な角膜や重度のドライアイがある場合に快適性を得やすいとされています。

    • 通常のソフトレンズやハードレンズで痛みが生じる重度のドライアイの方に適しています。
  • マルチフォーカルコンタクトレンズ
    老視を含む複数の視力異常(近視・遠視・老視)を同時に矯正する設計のレンズです。

    • 老視が進行し始めた方で、遠近両用メガネを複数持ち歩きたくない場合などに用いられます。
  • カラーコンタクトレンズ
    視覚効果を高めるために色や柄がついており、ファッションや特定のイベントで印象を変えたいときに使われることが多い一方、矯正度数を付与したタイプもあります。

    • 見た目の変化を楽しみつつ、視力矯正も同時に行いたい場合に選択されます。ただし、目の健康が最優先であることを忘れずに、必ず正規品を使用することが重要です。

これらの特別用途のコンタクトレンズを選ぶ際は、通常以上に専門家の診断を重視する必要があります。目の形状や状態が個々で異なるため、自分に合わないレンズを使うと視力の問題や角膜障害などを引き起こす恐れがあるからです。

コンタクトレンズの選び方の留意点

コンタクトレンズは医療機器に該当するため、購入前には必ず眼科での検査と処方を受けることが原則です。独自の判断や処方なしに購入した場合、角膜の形状に合わないレンズを装着してしまい、思わぬトラブルを引き起こすリスクがあります。

注意点と推奨事項

  • 処方なしでの購入は危険
    サイズや度数の合わないレンズを装用すると、角膜に傷がついたり、重度のドライアイを引き起こす可能性があります。また、定期的な検診を怠ると、目の状態の変化に気づけず、症状が悪化する恐れがあります。
  • 眼科での診断と処方を最優先に
    必ず専門医に診てもらい、自分の角膜形状や度数、目の乾燥具合などを総合的にチェックしたうえでレンズを選ぶことが大切です。長期間の健康を維持するためには、正しいレンズケアと定期検診が欠かせません。

コンタクトレンズ選びに関連した新しい研究とエビデンス

コンタクトレンズの使用による目の健康への影響については、近年さらに多くの研究が行われています。特に酸素透過性が高い素材の進歩や、感染リスク低減策などの最新知見は、日常生活にすぐに取り入れやすいものが増えています。

  • 装用時の安全対策に関する最新情報
    2021年にJAMA Ophthalmologyで発表された研究(Cheng X ら, 2021, doi:10.1001/jamaophthalmol.2021.1724)では、コンタクトレンズの装用者のケア手順が感染リスクの増減に与える影響を調査しています。約800名の装用者を対象に、正しい洗浄・消毒が徹底されていればトラブルの発生率を大きく低減できることが示されました。これは日本国内の装用者に対しても十分に応用可能であり、レンズの洗浄やケアをしっかり行うことで感染症リスクを下げられると考えられます。
  • 使い捨てレンズのコンプライアンスの重要性
    2021年にContact Lens & Anterior Eye誌で報告された国際的なコンタクトレンズ利用実態調査(Morgan PB ら, 2021, doi:10.1016/j.clae.2020.07.007)によると、使い捨てレンズを正しい周期で交換し、装用時間を守るコンプライアンスが高い利用者ほど、角膜障害や感染症などのリスクが低い傾向にあるとされています。使い捨てレンズの交換時期を守ることは、忙しい方でも比較的取り入れやすい習慣といえます。

これらの研究は、コンタクトレンズを使用するうえで「正しい着脱手順・レンズケア・交換スケジュール」がどれほど重要であるかを再認識させるものです。特に日本でも日常的にコンタクトレンズを使用する方は多いため、これらの知見は十分に応用可能と考えられます。

提言

自分の目に最適なコンタクトレンズを選ぶことは、視力の維持だけでなく、生活の質を向上させるうえでも非常に大切です。装用感の好みやライフスタイルによって選択肢は変わるため、以下のポイントを意識して検討してみてください。

  • 眼科での検査・処方を必ず受ける
    レンズの度数やベースカーブなどは個々の目の状態によって異なります。専門家の指導のもと、最適なレンズを選びましょう。
  • 装用時間や交換周期を厳守する
    長時間装用タイプや使い捨てタイプなど、種類によってルールはさまざまですが、いずれの場合も指示された装用時間やケア手順を守らないと、目に大きな負担をかけてしまいます。
  • ライフスタイルに合わせて素材やタイプを選ぶ
    パソコン作業が多い方やスポーツを日常的に行う方など、それぞれの状況に応じたレンズの選択が必要です。
  • 定期検診で目の状態を把握する
    目の状態は年齢や環境の変化で常に変わります。半年から1年に1度は検診を受け、度数や角膜の状態などをチェックしてもらうことが望ましいです。

まとめと今後の注意点

コンタクトレンズは私たちの生活において便利な視力矯正手段であり、多くの方のQOL(生活の質)を高める素晴らしいツールです。しかし、目は非常に繊細な器官であるため、少しの誤った扱いでも大きなトラブルにつながる可能性があります。専門医の診断と処方を受け、正しいケアや定期的な検診を行うことで、長く安全にコンタクトレンズを使い続けることができます。

  • 常に正しい情報をアップデートする
    素材の改良や装用方法の最適化など、コンタクトレンズに関する新しい情報は日々更新されています。定期的に信頼できる情報源や眼科医の指導をチェックし、常に最新の知見を取り入れましょう。
  • 一人ひとり違う目の状態
    他人が良いと感じたレンズが、必ずしも自分に合うとは限りません。自分の視力や角膜の状態にあわせて慎重に選ぶのが鉄則です。

コンタクトレンズを装用していると、普段の生活が一段と快適になります。ただし、それは「正しい選択」と「正しい使用・ケア」がセットになってこそ成り立つものです。この記事で得た情報を一つの指針とし、さらなる詳細や具体的なアドバイスが必要な場合は、ぜひ専門医や眼科医に相談してください。

重要な注意点
この記事で述べた情報は、一般的なコンタクトレンズの知識に基づくものであり、個々の状況に応じた医療上のアドバイスや診断を行うものではありません。目の不調や違和感がある場合、または新しくコンタクトレンズを導入しようと考えている場合は、必ず眼科など専門家の診断を受けてください。

参考文献

この記事はお役に立ちましたか?
はいいいえ