ED(勃起不全)完全ガイド:原因、自己改善法から日本の最新治療まで徹底解説
男性の健康

ED(勃起不全)完全ガイド:原因、自己改善法から日本の最新治療まで徹底解説

勃起不全(ED)は、日本国内の非常に多くの男性が経験する一般的な医学的問題でありながら、多くの場合、沈黙と誤った情報に覆われています。この問題に直面した多くの方が、不安や自信喪失を感じ、どこから手をつければよいのか分からずに悩んでいることでしょう。この記事は、JAPANESEHEALTH.ORG編集委員会が、医学的専門知識を持つ専門家の監修のもと、EDのあらゆる側面について科学的根拠に基づき、深く、そして分かりやすく解説するものです。生活習慣や心理状態に根差した原因の探求から、今日から始められる効果的な自己改善法、さらには日本で認められている最新の医療選択肢に至るまで、網羅的に情報を提供します。私たちの目標は、読者の皆様がご自身の体を正しく理解し、この課題を乗り越え、自信に満ちた生活を取り戻すための、明確で信頼できる道筋を示すことです。


この記事の科学的根拠

この記事は、入力された研究報告書で明示的に引用されている最高品質の医学的根拠にのみ基づいています。以下のリストには、実際に参照された情報源と、提示された医学的ガイダンスとの直接的な関連性のみが含まれています。

  • 日本性機能学会 (JSSM) / 日本泌尿器科学会 (JUA): この記事における診断アルゴリズム、治療勧告、および薬物療法の比較に関する指針は、これらの学会が発行した「ED診療ガイドライン[第3版]」に基づいています1
  • 米国泌尿器科学会 (AUA): 生活習慣の改善、共同意思決定、および新しい治療法(例:衝撃波治療)に関する国際的な視点は、AUAのガイドラインに基づいています2
  • 日本性機能学会 (JSSM) 全国実態調査: 日本人男性におけるEDの有病率、特に若年層における驚くべき統計データは、2023-2024年に実施された最新の全国調査に基づいています3
  • 厚生労働省 (MHLW): 偽造ED治療薬の危険性や、特定の条件下での保険適用に関する情報は、厚生労働省の公式発表とデータに基づいています45
  • 査読付き医学雑誌の研究: 特定の薬剤(例:タダラフィル)の有効性や、新しい治療法(例:幹細胞培養上清液)に関する具体的な臨床データは、PubMedやJ-STAGEなどのデータベースに掲載された査読付き論文に基づいています67

要点まとめ

  • ED(勃起不全)は、日本人男性の約3人に1人が経験する非常に一般的な症状であり、特に20代の若年層でも罹患率が上昇しています3
  • EDは単なる性の問題ではなく、心血管疾患などの全身的な健康問題の早期警告サインである可能性があります2
  • 食事、運動、睡眠、禁煙などの生活習慣の改善は、科学的根拠に基づいた有効な予防・改善策です1
  • PDE5阻害薬(バイアグラ、シアリス等)は安全で効果的な第一選択薬ですが、医師の処方が不可欠です。個人輸入の偽造薬は極めて危険です4
  • ED治療は、特定の条件下(不妊治療目的など)で保険適用となる場合があります5。一人で悩まず、専門医に相談することが解決への第一歩です。

ED(勃起不全)とは?もはや他人事ではない日本の現状

ED(Erectile Dysfunction)は、多くの男性にとって非常にデリケートな問題ですが、決して珍しいことではありません。医学的な知識を正しく理解し、現状を客観的に把握することが、不安を解消し、適切な一歩を踏み出すための基礎となります。

EDの医学的定義と「インポテンツ」との違い

日本性機能学会および日本泌尿器科学会が策定した「ED診療ガイドライン」によると、EDは「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義されています1。これは一時的な失敗を指すのではなく、持続的に問題を抱えている状態を意味します。

かつて一般的に使われていた「インポテンツ」という言葉は、現在では医学界でほとんど使用されません。この言葉には、能力の欠如や無力といった否定的な意味合いが強く、患者に不必要な精神的苦痛や劣等感を与える可能性があるためです。現代医療では、より中立的で正確な医学用語である「ED」または「勃起不全」が標準的に用いられています。

驚くべき統計:日本の成人男性の3人に1人がEDに悩む現実

EDがどれほど身近な問題であるかを示す衝撃的なデータがあります。日本性機能学会が2023年から2024年にかけて実施した25年ぶりの全国実態調査によると、日本人男性のED有病率は30.9%に達し、約1,400万人が何らかの勃起障害に悩んでいると推定されています38。これは成人男性の約3人に1人という高い割合です。

さらに注目すべきは、年齢別のデータです。一般的にEDは加齢と共に増加すると考えられていますが、この調査では20〜24歳の若年層の有病率が26.6%にものぼり、50〜54歳(27.8%)とほぼ同水準であることが明らかになりました9。この事実は、「EDは高齢者の病気」という固定観念を覆し、あらゆる世代の男性にとって深刻な問題であることを示しています。

EDは重要な健康のサイン:心血管疾患との密接な関係

EDを単なる性機能の問題と捉えるのは大きな誤解です。米国泌尿器科学会(AUA)のガイドラインでは、EDは心血管疾患(CVD)の潜在的な危険因子(リスクマーカー)として明確に位置づけられています2。徳島大学の佐田政隆教授のような心血管系の専門家も、血管の健康状態が勃起機能の根幹であり、EDは心臓の健康を測る「温度計」のような役割を果たすと指摘しています10

その背景には「血管内皮機能障害」という共通のメカニズムがあります。血管の内側を覆う内皮細胞は、血管の拡張や収縮をコントロールする重要な役割を担っています。生活習慣の乱れなどによりこの機能が低下すると、陰茎の動脈が十分に拡張せず、勃起に必要な血流を確保できなくなります。陰茎の動脈は心臓や脳の血管に比べて細いため、血管の問題が最初に症状として現れやすいのです。したがって、EDの症状に気づくことは、将来の心筋梗塞や脳卒中といったより深刻な病気を予防するための重要な機会となり得ます。

なぜEDになるのか?年代別にみる主な原因

EDの原因は一つではなく、複数の要因が複雑に絡み合って発症します。原因を正しく理解するために、日本性機能学会のガイドラインでは、EDを主に4つのタイプに分類しています1。年代によって、どのタイプが主な原因となるかの傾向も異なります。

EDの4大タイプ:器質性・心因性・混合性・薬剤性

  • 器質性ED: 血管、神経、内分泌(ホルモン)系の物理的な問題が原因で起こります。糖尿病や高血圧による動脈硬化、前立腺がん手術後などの神経損傷、テストステロンの低下などが代表例です。
  • 心因性ED: 身体的な問題はなく、ストレス、不安、うつ病、過去の性行為での失敗体験(トラウマ)、パートナーとの関係性の問題など、心理的な要因が原因で起こります。
  • 混合性ED: 器質性と心因性の両方の要因が合併しているタイプです。最も多いタイプとされています。例えば、加齢や生活習慣病による軽度の器質性EDに、失敗への不安という心因性要因が加わり、症状が悪化するケースです。
  • 薬剤性ED: 特定の薬剤の副作用として発症します。一部の降圧薬、抗うつ薬、抗精神病薬などが原因となることがあります。

【20代・30代】若年層に急増する心因性ED

前述の通り、若年層のEDは驚くほど増加しており、その主な原因は心因性であると考えられています11。現代の若者が直面する特有の心理社会的要因が背景にあります。

  • パフォーマンス不安: 「今回も失敗したらどうしよう」という強いプレッシャーが、交感神経を優位にし、勃起を妨げる悪循環を生み出します。
  • 社会的ストレス: 仕事や学業における過度のストレス、将来への不安などが、性的な欲求や自信を低下させます。
  • 誤った情報の影響: インターネット上のポルノグラフィなどで描かれる非現実的な性的パフォーマンスが、自身の能力に対する誤った基準や劣等感を生み出すことがあります。
  • 経験不足や過去のトラウマ: 初めての性体験での失敗や、過去の否定的な経験が心に残り、不安を引き起こすこともあります。

【40代・50代】生活習慣病と男性更年期が引き金に

40代、50代は、身体的な変化がEDの主な原因として顕著になる年代です。厚生労働省のデータが示すように、この年代は職場でのストレスがピークに達することも多く1213、心因性要因も無視できません。

  • 生活習慣病: 糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病は、長年にわたって血管にダメージを与え、動脈硬化を進行させます。これにより、陰茎への血流が物理的に制限され、器質性EDの直接的な原因となります。
  • 男性更年期障害(LOH症候群): 加齢に伴い、男性ホルモンであるテストステロンの分泌量が徐々に減少します。このテストステロンの低下が、性欲の減退、気力の低下、そしてEDを引き起こすことがあります。

【60代以上】加齢に伴う血管や神経の変化

60代以上になると、加齢に伴う自然な生理的変化がEDの主な要因となります。血管の弾力性が失われ、硬くなることで血流が悪化します。また、神経の伝達速度や感受性も低下するため、性的刺激が脳から陰茎へ伝わりにくくなります。ただし、重要なのは、加齢は危険因子の一つではあるものの、EDが避けられない運命ではないということです。適切なケアや治療によって、多くの場合は改善が可能です。

まずは自分でできることから。科学的根拠のあるED改善法

健康に関する注意事項ここに記載する方法は、軽度のEDの改善や予防に役立つ可能性がありますが、中等度から重度のED、または基礎疾患が原因の場合の医療的治療に代わるものではありません。必ず専門医に相談してください。

食生活の見直し:血管を若返らせる栄養素

EDの根源には血管の健康が大きく関わっています。地中海式食事療法に代表されるような、心血管に良い食生活は、ED改善にも有効であることが多くの研究で示唆されています。特定の「魔法の食べ物」に頼るのではなく、バランスの取れた食事を心がけることが重要です14

  • L-アルギニンとL-シトルリン: これらは体内で一酸化窒素(NO)の生成を助けるアミノ酸です。NOは血管を拡張させ、血流を改善する働きがあります。スイカやメロン、きゅうりなどに多く含まれます。
  • 亜鉛: テストステロンの生成に不可欠なミネラルです。牡蠣、牛肉、レバー、ナッツ類に豊富です。
  • 抗酸化物質: 血管の老化(酸化ストレス)を防ぐビタミンC、E、ポリフェノールなどを豊富に含む緑黄色野菜、果物、ベリー類を積極的に摂取しましょう。

運動療法:血流改善とテストステロン向上に最も効果的なトレーニング

運動は、ED改善において薬物療法に匹敵するほどの効果が期待できる、最も重要な生活習慣改善の一つです。日本性機能学会のガイドラインでも、運動療法は強く推奨されています1

  • 有酸素運動: ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動は、全身の血流を改善し、血管内皮機能を高めます。週に3回以上、1回30〜40分程度を目安に続けることが理想です15
  • 筋力トレーニング(特に下半身): スクワットなどの下半身を鍛えるトレーニングは、体内で最も大きな筋肉群を刺激し、テストステロンの分泌を促す効果が期待できます16
  • 骨盤底筋群トレーニング(ケーゲル体操): 勃起時の血液の流出を防ぐ役割を持つ骨盤底筋群を鍛えることで、勃起の維持力を高めることができます。排尿を途中で止めるような感覚で、肛門周辺の筋肉を数秒間引き締め、緩める運動を繰り返します。

質の高い睡眠とストレス管理

睡眠不足と慢性的なストレスは、EDの大きな敵です。ストレスを感じると分泌されるコルチゾールというホルモンは、テストステロンの働きを阻害します。一方、男性ホルモンの多くは深い睡眠中に分泌されるため、質の高い睡眠を確保することは極めて重要です。ある研究では、健康な若年男性でも睡眠不足が1週間続くだけでテストステロン値が大幅に低下することが示されています。

禁煙と節度ある飲酒

喫煙と過度の飲酒がEDの危険因子であることは、科学的に明確に証明されています。タバコに含まれるニコチンは血管を強力に収縮させ、長期的に血管内皮を傷つけ、動脈硬化を促進します。アルコールの過剰摂取は、中枢神経の働きを抑制し、性的刺激の伝達を妨げます。ED改善を目指すなら、禁煙は必須であり、飲酒は適量を守ることが強く推奨されます1

専門医によるED治療:最新の選択肢と効果

生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合や、症状が中等度以上である場合は、専門医による医学的治療が必要です。ためらわずに泌尿器科や専門クリニックを受診することが、解決への近道です。

いつ病院に行くべきか?受診の目安

以下のような状況に当てはまる場合は、専門医への相談を検討してください。

  • 3〜6ヶ月間、生活習慣の改善を試みても効果が見られない。
  • EDが糖尿病、心臓病、高血圧などの基礎疾患と関連している可能性がある。
  • EDが原因で、深刻な精神的苦痛を感じたり、パートナーとの関係に悪影響が出たりしている。
  • 長期間にわたって、早朝勃起(朝立ち)が全くない。

受診する診療科は、泌尿器科が一般的ですが、最近ではオンライン診療に特化したED専門クリニックも増えており、プライバシーを重視する方にとって利用しやすい選択肢となっています17

主流の治療法:PDE5阻害薬(バイアグラ・シアリス等)

現在、ED治療の第一選択薬とされているのが、PDE5(ホスホジエステラーゼ5)阻害薬です。これらの薬は、性的興奮があった際に、血管を拡張させる物質(cGMP)が分解されるのを防ぎ、陰茎への血流を増加させて勃起を助けます。日本で承認されている主な3種類の薬剤には、それぞれ特徴があります。

表1:主なPDE5阻害薬の比較(JSSM/JUAガイドライン等に基づく)16
有効成分 商品名 効果発現時間 効果持続時間 食事の影響 主な副作用
シルデナフィル バイアグラ 約30分~1時間 約4~5時間 受けやすい 頭痛、ほてり、視覚異常
バルデナフィル レビトラ 約15分~30分 約5~8時間 やや受けやすい 頭痛、ほてり、鼻づまり
タダラフィル シアリス 約30分~3時間 最大36時間 受けにくい 頭痛、筋肉痛、消化不良

これらの薬剤は医師の処方が必要であり、特に心臓病などで硝酸薬(ニトログリセリンなど)を服用している場合は、血圧が危険なレベルまで低下する可能性があるため絶対に使用できません。必ず医師に相談の上、適切な薬剤を選択してもらうことが重要です。

新しい根本治療の可能性:低強度衝撃波治療(LI-ESWT)

近年、症状を一時的に改善するだけでなく、EDの根本的な原因に働きかける治療法として注目されているのが、低強度体外衝撃波治療(LI-ESWT)です。この治療は、陰茎に低強度の衝撃波を当てることで、血管の新生を促し、血流そのものを改善することを目的としています18。主に血管が原因の軽度から中等度のED患者に適しているとされ、一部の専門クリニックで導入が進んでいます。ただし、米国泌尿器科学会(AUA)のガイドラインではまだ「研究段階」と位置づけられており2、長期的な効果や最適な治療法については、さらなる研究が待たれます。

その他の治療法と今後の展望

特定の患者層には、他の治療選択肢も存在します。血液検査でテストステロンの低下が確認された場合には「テストステロン補充療法(TRT)」が、薬物療法が禁忌または無効な場合には「真空勃起補助具(VED)」が用いられることがあります。さらに、再生医療分野では、幹細胞から抽出した成分(幹細胞培養上清液)を陰茎海綿体に注入する治療法も研究されており、ある国内クリニックの報告では高い改善率が示されていますが7、これもまだ先進的な試みとされています。

EDと心の問題:自信喪失の悪循環を断ち切る

EDは身体だけの問題ではありません。むしろ、心への影響こそが最も深刻な側面の一つです。「失敗」の経験は自信を打ち砕き、次の性行為への不安を増大させ、それがさらなる失敗を招くという負の連鎖に陥りがちです。この悪循環を断ち切るには、パートナーとの協力と、場合によっては専門的な心理的アプローチが不可欠です。

パートナーへの伝え方:関係を壊さないコミュニケーション術

一人で悩み続けることは、問題を悪化させるだけです。パートナーに打ち明けることは勇気がいりますが、関係を深め、共に解決策を探るための重要な一歩です。カウンセラーなどが推奨する方法には、以下のようなポイントがあります19

    • タイミングと場所を選ぶ: 性行為に失敗した直後など、感情的になっている時を避け、お互いがリラックスして話せる時間と場所を選びましょう。
    • 「私」を主語にして話す: 「君のせいだ」といった相手を責めるような言い方ではなく、「僕は今、こんなことで悩んでいる」「僕はこう感じている」というように、自分の気持ちとして伝えましょう。

正しい情報を提供する: 「EDは誰にでも起こりうる医学的な問題であり、愛情がなくなったわけではない」という事実を伝えることで、相手の誤解や不安を和らげることができます。

  • 共に解決策を探る姿勢を示す: 「二人でこの問題を乗り越えたい」「一緒に病院について調べてみないか」と提案することで、EDが「二人の問題」であるという認識を共有できます。

 

心理療法とカウンセリングの役割

特に心因性EDや混合性EDの場合、心理療法が非常に有効です。認知行動療法(CBT)は、「また失敗するに違いない」といった否定的な自動思考のパターンを特定し、それをより現実的で肯定的な思考に置き換える手助けをします。また、カップルカウンセリングは、二人の間のコミュニケーションの問題を解決し、互いの理解を深めるための安全な場を提供します。JSSM/JUAのガイドラインでも、心因性EDに対してはPDE5阻害薬と心理療法の併用が強く推奨されています1

よくある質問

ED治療薬は保険適用されますか?

はい、しかし非常に限定的な条件下でのみ適用されます。2022年4月から、EDが原因の「男性不妊治療」の一環として処方される場合に限り、一部のED治療薬が保険適用の対象となりました。適用を受けるには、以下のような厳しい条件を満たす必要があります520

  • 不妊治療を行っている医療機関で、医師が不妊治療に必要と判断した場合。
  • 処方できる医師は泌尿器科で5年以上の経験があることなど、特定の要件を満たす必要がある。
  • 処方量に上限(例:1ヶ月に4錠まで)があり、治療期間も限定される場合がある。

したがって、一般的なEDの改善を目的とする場合は、自費診療となります。

薬を一度使うと、やめられなくなりますか?

ED治療薬に、身体的な依存性や習慣性があるという科学的証拠はありません。つまり、薬を使わなければいられない体になるわけではありません。しかし、「薬がないと自信が持てない」という心理的な依存が生じる可能性はあります。多くの専門家は、ED治療薬を「成功体験を取り戻し、自信を回復するための補助輪」と捉えています。薬の助けを借りて成功体験を重ねることで、パフォーマンス不安の悪循環を断ち切り、最終的には薬なしでも自信を持って性行為に臨めるようになることを目指します。

ED治療薬の個人輸入は安全ですか?

絶対に安全ではありません。極めて危険です。インターネットなどを通じて、医師の処方箋なしにED治療薬を個人輸入する行為には、深刻な健康上の危険性が伴います。厚生労働省や製薬会社の調査によると、個人輸入されるED治療薬の半数以上が偽造品であったという報告があります4。これらの偽造薬には、有効成分が全く入っていなかったり、逆に過剰に含まれていたり、さらには不純物や有害物質が混入している場合さえあります。重篤な副作用が起きても、日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外となり、何の補償も受けられません。必ず国内の医療機関を受診し、正規の医薬品を処方してもらってください。

結論

ED(勃起不全)は、年齢を問わず多くの日本人男性が直面する、治療可能な医学的状態です。最新の全国調査が示すように、それは決して稀なことではなく、一人で抱え込むべき問題ではありません。この記事で解説したように、EDは生活習慣病や心血管疾患のサインである可能性があり、その症状に気づくことは、ご自身の健康全体を見直すための重要なきっかけとなり得ます。

科学的根拠に基づいた生活習慣の改善は、症状の予防と軽度の改善に有効です。そして、より確実な効果を求める場合には、PDE5阻害薬をはじめとする安全で効果的な医学的治療法が存在します。最も重要なことは、誤った情報や危険な個人輸入に頼らず、信頼できる医療専門家に相談することです。EDについて医師と話すことは、自信と活力ある生活を取り戻すための、最も確実で前向きな第一歩です。

免責事項この記事で提供される情報は、情報提供および教育的な目的のみを目的としており、専門的な医学的助言、診断、または治療を構成するものではありません。健康上の懸念がある場合、またはご自身の健康や治療に関する決定を下す前には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 日本性機能学会, 日本泌尿器科学会. ED診療ガイドライン[第3版]. リッチヒルメディカル; 2018. Available from: https://www.jssm.info/guideline/files/EDguideine03_s.pdf
  2. Burnett AL, Nehra A, Breau RH, et al. Erectile Dysfunction: AUA Guideline. American Urological Association; 2018. Available from: https://www.auanet.org/guidelines-and-quality/guidelines/erectile-dysfunction-(ed)-guideline
  3. 一般社団法人日本性機能学会. 25年ぶりの全国調査で日本人男性の性機能が明らかに「約1,400万人が勃起障害(ED)」… [インターネット]. @Press; 2024年7月8日 [引用日: 2025年7月25日]. Available from: https://www.atpress.ne.jp/news/400999
  4. 厚生労働省. スイッチOTC医薬品の候補成分 ED治療薬 タダラフィル. [インターネット]. [引用日: 2025年7月25日]. Available from: https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/001492511.pdf
  5. Gents Clinic. バイアグラが保険適用になる?不妊治療におけるED治療薬の処方について [インターネット]. [引用日: 2025年7月25日]. Available from: https://gents-clinic.com/topics/ed-viagra-hoken/
  6. 山口 高史, et al. 勃起不全治療薬 タダラフィル(シアリス®錠5 mg,10 mg,20 mg)の薬理学的,薬物動態学的特性と臨床試験成績. 日本薬理学雑誌. 2008;131(6):469-478. doi:10.1254/fpj.131.469. Available from: https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/131/6/131_6_469/_article/-char/ja/
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