【胆石とパイナップル】民間療法の真実と安全な対処法をやさしく解説
この記事でわかること
目次
- Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について
- 要点まとめ
- 第1部:胆石症の基本と日常生活の見直し
- 1.1. 胆石症のしくみと胆嚢の役割
- 1.2. 胆石を悪化させやすいNG習慣と、パイナップルの位置づけ
- 第2部:身体の内部要因 — 栄養・ホルモン・隠れた不調とパイナップル
- 2.1. 【特に女性】ライフステージとホルモン、胆石リスク
- 2.2. 栄養バランス・ビタミンCと胆石予防
- 2.3. ブロメライン(パイナップルの酵素)と炎症・消化
- 第3部:専門的な診断が必要な胆石関連疾患と治療
- 3.1. 代表的な疾患A:胆石症(胆嚢結石・総胆管結石)
- 3.2. 代表的な疾患B:急性胆嚢炎・胆管炎・膵炎など
- 3.3. パイナップル「クレンズ」や民間療法の限界とリスク
- 第4部:今日から始める改善アクションプラン ― パイナップルを安全に取り入れるには
- 第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?
- 5.1. 受診を検討すべき警告サイン
- 5.2. 症状に応じた診療科の選び方
- 5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安
- よくある質問
- 結論:この記事から持ち帰ってほしいこと
- この記事の編集体制と情報の取り扱いについて
- 参考文献
「手術はこわいから、パイナップルで胆石を溶かせないかな?」「ネットで“パイナップルで胆石が流れた”という体験談を見て、試してみようか迷っている……」。そんな不安や期待を抱えて、このページにたどり着いた方も多いかもしれません。
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症状はいつから続いていますか?
回答により質問数が変わります・途中でいつでも記事に戻れます
結論から言うと、現時点でパイナップルやそのジュースだけで胆石を溶かしたり、流したりできるという信頼できる科学的根拠はありません。日本の診療ガイドラインでも、胆石症の標準治療はあくまで腹腔鏡下胆嚢摘出術などの医療行為であり、特定の果物やジュースによる治療は推奨されていません。
一方で、ビタミンCを多く含む果物やバランスのよい食事が、胆石ができにくい体づくりに役立つこともわかってきています。パイナップルもその一つとして、「予防や体調管理に役立つ果物」としては取り入れ方次第で意味があります。
この記事では、Japanese Health(JHO)編集部が、日本の公的機関や専門学会、国際的なガイドライン・論文などをもとに、胆石症の基礎知識・標準的な治療・パイナップルを含む食事との関係・民間療法の注意点を、できるだけわかりやすく整理します。ご自身やご家族の状態を冷静に理解し、「いつ、どこで、誰に相談すべきか」をイメージできるようになることを目指しています。
Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について
Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。
本記事の内容は、主に次のような一次情報源に基づき、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。
- 日本の公的機関・専門学会:日本消化器病学会「胆石症診療ガイドライン2021」、厚生労働省関連資料、自治体や医療機関の解説ページなどを参照しています。
- 国際的なガイドライン・レビュー論文:世界的な教科書的解説やガイドライン(NIDDK、NHS、Mayo Clinic など)を参考に、胆石症の診断・治療の流れを整理しています。
- 胆石と食事・果物に関する研究:果物・野菜・健康的な脂質を含む食事が胆石リスク低下に関係することを示した疫学研究やレビューを、全体像の説明に用いています。
AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。
私たちの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。
要点まとめ
- 胆石(胆石症)は、胆嚢や胆管の中に「石」ができる病気で、多くはコレステロールが固まってできます。強い右上腹部の痛みや発熱、黄疸などを引き起こすことがあります。
- 日本消化器病学会のガイドラインでは、症状のある胆石症の基本的な治療は腹腔鏡下胆嚢摘出術(胆嚢の摘出手術)であり、パイナップルを含む食事療法は補助的な生活習慣の改善にとどまります。
- パイナップルに含まれる酵素(ブロメライン)やビタミンCは、消化を助けたり、炎症をやわらげる可能性はありますが、胆石を溶かす・流す効果は科学的に証明されていません。
- ビタミンCや食物繊維を多く含む果物・野菜、適度な良質の脂質をとる食事パターンは、胆石の発症リスクを下げる方向に働くと報告されており、パイナップルもその一部として適量で取り入れることは可能です。
- 突然の強い右上腹部痛、発熱・悪寒、黄疸、嘔吐などがある場合は、民間療法を試す前に救急受診や早めの医療機関受診が必要です。日本では症状に応じて救急外来や119番通報も検討します。
- パイナップルを使った「胆石クレンズ」や極端な断食・ジュースだけの生活は、胆嚢の収縮や急激な体重変化を招き、むしろ胆石による発作や膵炎を悪化させるおそれがあるため注意が必要です。
「果物だから体に良さそう」「手術を避けられるなら何でも試したい」という気持ちは、とても自然なことです。一方で、胆石症は放置すると胆嚢炎や膵炎など命に関わる状態につながることもある病気です。
この記事では、まず胆石症とはどのような病気か、どのような症状が「危険なサイン」なのかを整理します。そのうえで、日常の食事・生活でできる予防・再発予防と、医療機関での標準的な治療を段階的に紹介し、パイナップルや果物を「安全に」取り入れるポイントを解説します。
必要に応じて、関連する総合ガイドや、詳細解説記事などにも自然な文脈で橋渡しができるよう意識して構成しています。
読み進めることで、「自分はどの段階にいるのか」「パイナップルをどの程度までなら取り入れてよいのか」「いつ、どこに相談すべきか」が、具体的にイメージしやすくなるはずです。
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第1部:胆石症の基本と日常生活の見直し
はじめに、胆石症とはどのような病気なのか、そして普段の食事や生活習慣がどのように関わっているのかを整理します。パイナップルなど特定の食品だけに注目する前に、「なぜ胆石ができやすくなるのか」という土台を理解しておくことが大切です。
1.1. 胆石症のしくみと胆嚢の役割
胆石は、胆嚢(たんのう)や胆管の中で作られる小さな「石」のことです。胆嚢は肝臓で作られた胆汁(脂肪の消化を助ける液体)を一時的にためておき、食事とくに脂肪の多いものを食べたときに、キュッと縮んで胆汁を十二指腸へ送り出す役割を担っています。
胆汁の中にはコレステロールやビリルビンといった成分が含まれています。これらのバランスが崩れて胆汁の中に溶けきれなくなると、結晶ができ、それが少しずつ大きくなって「胆石」になります。日本ではコレステロールを主成分とする胆石が最も多いとされています。
胆石が胆嚢の中にあるだけで特に症状が出ない人も多く、健康診断の腹部エコーなどで偶然見つかるケースも珍しくありません。一方で、胆石が胆嚢や胆管の出口付近にはまり込むと、強い右上腹部痛(みぞおち〜右肩にひびくような痛み)や吐き気を起こし、「胆石発作」と呼ばれる状態になることがあります。
1.2. 胆石を悪化させやすいNG習慣と、パイナップルの位置づけ
胆石の発症や発作と関係する生活習慣として、次のようなものが知られています。
- 高脂肪・高コレステロールの食事が多い:揚げ物、脂身の多い肉、バター・生クリームを多用した洋菓子、ファストフード中心の食生活など。
- 野菜や果物、食物繊維の不足:食物繊維や果物のビタミンC不足は、胆汁のバランスを崩しやすく、胆石リスク増加と関連すると報告されています。
- 急激なダイエットや断食を繰り返す:急速に体重が減ると、胆汁の性質が変わり、胆石ができやすくなります。
- 長時間の空腹を挟んで一度に大量に食べる:胆嚢が急に強く収縮して胆石が動き、発作を誘発することがあります。
こうした全体像の中で見ると、パイナップルそのものが「NG食品」になるわけではありません。むしろ、ビタミンCや食物繊維を含む果物として、適量であれば健康的な食事の一部になります。ただし、次のような点には注意が必要です。
- 果糖を多く含むため、糖尿病や血糖値を指摘されている方は食べ過ぎに注意が必要。
- 果物だけに偏った「フルーツダイエット」や、パイナップルジュースだけを大量に飲む「クレンズ」は、胆嚢の収縮や血糖コントロール悪化を招き、むしろ胆石発作や他の病気を悪化させる可能性がある。
パイナップルは、「胆石を治す薬」ではなく、バランスのよい食生活の中で適量を楽しむ果物として位置づけるのが現実的です。
| こんな症状・生活パターンはありませんか? | 考えられる背景・原因カテゴリ |
|---|---|
| 脂っこい食事のあとに、右上腹部〜みぞおちに強い差し込むような痛みが出る | 胆嚢の収縮による胆石の移動・胆道の一時的な閉塞が疑われる |
| 仕事が忙しく、朝食を抜いて夜にドカ食いすることが多い | 胆嚢への負担増加、胆石形成や発作のリスク上昇 |
| 短期間で体重を大きく落とすダイエットを何度も繰り返している | 胆汁のバランスが崩れ、胆石ができやすい状態になっている可能性 |
| 甘いジュースやスイーツは多いが、野菜や果物はあまり食べない | 食物繊維・ビタミンC不足による胆汁環境の悪化、メタボリックシンドロームの進行 |
| パイナップルだけを食べる断食・クレンズを試したことがある/試そうか迷っている | 科学的根拠に乏しく、胆石発作や低血糖などのリスクがあるため要注意 |
第2部:身体の内部要因 — 栄養・ホルモン・隠れた不調とパイナップル
生活習慣を整えることはとても大切ですが、それだけでは説明できない要因もあります。ここでは、ホルモンバランスや体質、栄養状態と胆石の関係、そしてパイナップルを含む果物を「どう位置づけるか」を整理します。
2.1. 【特に女性】ライフステージとホルモン、胆石リスク
胆石症は、一般的に女性・40歳以上・肥満傾向の人に多いとされています。女性ホルモン(エストロゲン)は胆汁中のコレステロール量を増やしやすく、妊娠・出産や更年期ホルモン療法などのライフイベントも、胆石リスクに影響すると報告されています。
「甘いものや果物なら大丈夫」と思い、パイナップルを含む果物を大量に食べてしまうと、カロリーオーバーから体重増加につながり、結果として胆石リスクを高めてしまう可能性もあります。1日の果物の目安量(おおよそ片手に軽くのる程度)を超えない範囲で楽しむことが重要です。
2.2. 栄養バランス・ビタミンCと胆石予防
近年の研究では、野菜・果物・魚・豆類・ナッツなどを多く含む食事パターンが、胆石の発症リスクを下げる方向に働く可能性が示されています。
ビタミンCは胆汁酸の代謝に関わり、胆汁中のコレステロールのバランスを整えることに役立つと考えられています。自治体の啓発資料でも、ビタミンCを含む果物を適量とることが胆石予防に役立つと紹介されることがあります。
パイナップルはビタミンCを比較的多く含む果物の一つであり、その意味では「胆嚢の健康を支える食生活の一部」になり得ます。ただし、あくまで「バランスの取れた食事全体」の中での位置づけであり、「パイナップルだけを大量にとれば胆石が消える」という話ではないことに注意が必要です。
2.3. ブロメライン(パイナップルの酵素)と炎症・消化
パイナップルにはブロメライン(bromelain)というタンパク質分解酵素が含まれています。肉を柔らかくする効果があるため、料理に使われることもあります。
ブロメラインは、動物実験や一部の臨床研究で、消化のサポートや抗炎症作用がある可能性が示されていますが、胆石そのものを溶かしたり、胆嚢から押し流したりする効果は証明されていません。また、サプリメントとして高用量をとる場合の安全性や相互作用についても、主治医と相談が必要です。
「ブロメラインが炎症を抑えるから胆石が治る」という単純な話ではなく、あくまで消化や炎症全体に対する補助的な役割と理解しておくとよいでしょう。
第3部:専門的な診断が必要な胆石関連疾患と治療
パイナップルを含む食事や生活習慣の見直しだけでは対応できない段階の胆石症もあります。ここでは、医療機関での診断・治療が必要になる代表的な状態を整理し、「どんなときに民間療法ではなく専門家に相談すべきか」を説明します。
3.1. 代表的な疾患A:胆石症(胆嚢結石・総胆管結石)
胆嚢の中にできた石を胆嚢結石(胆石症)、胆管の中にある石を総胆管結石と呼びます。いずれも、無症状のまま経過することもあれば、胆石発作や胆嚢炎、胆管炎、黄疸など重い症状を引き起こすこともあります。
日本消化器病学会の「胆石症診療ガイドライン2021」では、症状がある胆石症に対しては、腹腔鏡下胆嚢摘出術(お腹に小さな穴を開けて胆嚢を取り除く手術)が標準治療と位置づけられています。全身状態などによっては、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による結石除去などが行われることもあります。
一部の患者さんでは、ウルソデオキシコール酸(UDCA)などの内服薬でコレステロール胆石を少しずつ溶かす治療が行われることがありますが、適応は限られており、治療に長期間を要し、再発も多いことが知られています。
3.2. 代表的な疾患B:急性胆嚢炎・胆管炎・膵炎など
胆石が胆嚢や胆管をふさぎ、細菌感染が加わると急性胆嚢炎や急性胆管炎を起こすことがあります。また、胆石が膵管をふさいだ場合には急性膵炎につながることもあります。
次のような症状がある場合は、パイナップルなどの民間療法を試す前に、救急受診や早急な医療機関受診が必要です。
- 突然の強い右上腹部痛、みぞおちの激痛が30分以上続く
- 痛みが背中や右肩にひびくように広がる
- 発熱(38度以上)、悪寒、寒気がある
- 吐き気・嘔吐が続き、水分もとれない
- 皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)、尿が濃い色になる、便が白っぽくなる
これらは、NHSなどの公的機関でも「緊急対応が必要なサイン」として挙げられています。日本でも、症状が強い場合は夜間・休日に迷わず救急外来や119番に相談してください。
3.3. パイナップル「クレンズ」や民間療法の限界とリスク
インターネット上には、「オリーブオイルとレモンジュース」「特定の果物ジュースを大量に飲む」などの胆嚢クレンズ(gallbladder cleanse)と呼ばれる民間療法が数多く紹介されています。パイナップルを使った方法も、その一種として語られることがあります。
しかし、Mayo Clinic や各種レビューでは、こうしたクレンズ療法について胆石を安全かつ確実に除去できるという信頼できる証拠はないと明言しています。むしろ、大量の油や果汁をとることで胆石が急に動き、胆管や膵管をふさぎ、重い合併症につながる危険性も指摘されています。
パイナップルを使った民間療法の中には、「果物を丸ごと焼いたり、特定の時間帯に空腹で大量に食べる」など、胃腸への負担が大きい方法も見られます。「試してみてから病院へ行く」ではなく、「まず医師に相談した上で、日常の食事に安全な範囲で取り入れる」という順番を守ることが大切です。
第4部:今日から始める改善アクションプラン ― パイナップルを安全に取り入れるには
ここからは、「いますぐできること」「数週間〜数か月かけて取り組むこと」「医療機関と相談しながら考えること」をレベル別に整理します。パイナップルも、適量の果物として、全体のバランスの中で使うイメージで考えていきましょう。
| ステップ | アクション | 具体例 |
|---|---|---|
| Level 1:今日からできること | 脂っこい食事を控え、食事の時間を整える | 揚げ物・脂身の多い肉・バターや生クリームたっぷりのスイーツをまずは半分に減らし、1日3回規則正しく食べる。夜遅いドカ食いを避ける。 |
| Level 1:今日からできること | 果物と野菜を「足す」方向でバランスをとる | 1日のどこかで、野菜のおかず+果物1人前(みかん1〜2個、キウイ1個、パイナップルなら輪切り数枚など)を意識してとる。ただし糖尿病がある人は主治医の指示に従う。 |
| Level 2:今週〜数週間で取り組むこと | 体重とウエストをゆるやかにコントロールする | 急激なダイエットではなく、1か月に体重の3%以内を目安とした減量を心がける。軽いウォーキングやストレッチを週に150分程度からスタート。 |
| Level 2:今週〜数週間で取り組むこと | 胆石症が疑われる症状を記録する | 「いつ・何を食べたあとに・どんな痛みが・どれくらい続いたか」をノートやスマホにメモしておき、受診時に医師へ伝えられるようにしておく。 |
| Level 3:医療機関と相談しながら進めること | 検査・治療方針を一緒に決める | 腹部エコーや血液検査の結果をもとに、手術の必要性やタイミング、内服薬治療の適応の有無について説明を受ける。パイナップルやサプリをどの程度までならとってよいかも、主治医と相談する。 |
パイナップルについては、次のような点を意識すると安心です。
- 果物全体の中の1つとして、1日1人前以内を目安に楽しむ(缶詰やジュースより、生のフルーツに近い形が望ましい)。
- 胆石発作が起きている最中や、強い腹痛・嘔吐があるときは、無理に食べない。必ず医療機関で指示を受ける。
- 糖尿病や腎臓病、特定の薬(抗血小板薬・抗凝固薬など)を使用している場合、パイナップル由来のサプリを含め、必ず主治医に相談してから取り入れる。
第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?
「パイナップルで様子を見るべきか」「そろそろ病院に行ったほうがいいのか」と迷っている方に向けて、受診の目安や診療科の選び方を整理します。
5.1. 受診を検討すべき警告サイン
- 右上腹部の差し込むような痛みが30分以上続く、または繰り返す
- 痛みと同時に吐き気・嘔吐があり、水分もとれない
- 発熱や悪寒がある、全身がだるい
- 皮膚や白目が黄色くなってきた、尿が濃い、便が白っぽい
- 息が苦しい、冷や汗が出る、痛みが胸や背中まで広がる
これらがある場合、自己判断で民間療法を続けることは危険です。夜間や休日であっても、速やかに救急外来や当番病院、救急相談窓口に連絡してください。
5.2. 症状に応じた診療科の選び方
- まずは消化器内科・消化器外科・一般内科が胆石症の相談先として一般的です。
- 紹介状がある場合は、地域の中核病院・大学病院の消化器内科・外科が選択肢になります。
- 職場の健診で胆石を指摘されたが症状がない場合も、一度は医師の説明を受けておくと安心です(経過観察でよいこともあります)。
5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安
- 痛みが出た日時・食事内容・痛みの強さや持続時間をメモしたノートやスマホの記録
- 現在服用している薬のリスト・お薬手帳
- 健康診断や他院での検査結果(腹部エコー・血液検査など)があればコピー
- 費用は、初診料+検査(血液検査・エコー検査など)で、健康保険3割負担の場合数千円〜1万円台程度が目安ですが、検査内容や医療機関によって変わります。
手術が必要と判断された場合も、多くは腹腔鏡下手術が標準であり、入院期間は数日〜1週間程度になることが一般的です。具体的なリスクや費用、仕事への影響については、担当医と十分に話し合って決めていきましょう。
よくある質問
Q1: パイナップルだけで胆石を溶かすことはできますか?
A1: 現時点で、パイナップルやそのジュースだけで胆石を溶かしたり、流したりできるという信頼できる科学的根拠はありません。日本の胆石症診療ガイドラインでも、標準治療はあくまで腹腔鏡下胆嚢摘出術などの医療行為であり、パイナップルを用いた治療は記載されていません。
パイナップルはビタミンCや酵素を含む果物として、バランスのよい食生活の一部に取り入れることはできますが、「薬の代わり」や「手術の代わり」と考えるのは危険です。
Q2: 「パイナップルクレンズ」や胆嚢クレンズは安全ですか?
A2: オリーブオイルと果汁を大量にとるクレンズや、パイナップルだけを食べ続けるダイエットなど、極端な方法は推奨されません。Mayo Clinic や各種レビューでも、こうしたクレンズが胆石を安全かつ効果的に除去できるという証拠はなく、胆石発作や膵炎を誘発するリスクがあると指摘されています。
試す前に必ず医師に相談し、自己判断で実施しないようにしてください。
Q3: 胆石症ですが、パイナップルを少し食べるのは問題ありませんか?
A3: 一般的には、胆石症だからといってパイナップルを一切食べてはいけないというわけではありません。ビタミンCを含む果物として、1日の果物の目安量の範囲内であれば、多くの場合問題ないと考えられます。
ただし、脂肪の多い食事と一緒に大量に食べると、全体としてカロリー・糖質オーバーになり、体重増加や胆石リスクの増大につながる可能性があります。また、糖尿病や腎臓病がある方は、主治医の指示に従ってください。
Q4: ブロメラインのサプリを飲めば胆石が小さくなりますか?
A4: ブロメライン(パイナップル由来の酵素)は消化や炎症に関する研究が進んでいる成分ですが、胆石そのものを溶かす効果は証明されていません。胆石治療薬として承認されているわけでもありません。
サプリメントは薬との相互作用や出血リスクなどの懸念もあるため、自己判断で大量にとるのではなく、必ず主治医や薬剤師に相談してください。
Q5: 胆石があっても、手術をしないで様子をみることはできますか?
A5: 症状のない胆石(「サイレントストーン」)の場合、ガイドラインでも経過観察が選択されることがあります。一方、痛みや発熱、黄疸などの症状がある場合は、腹腔鏡下胆嚢摘出術などの手術が標準的な治療として推奨されます。
手術をするかどうかは、胆石の種類・大きさ・場所、症状の頻度、全身状態や持病などを総合的に判断して決めていきますので、主治医とよく相談しましょう。
Q6: 胆石症と診断されたら、どんな食事を心がければよいですか?
A6: 多くの専門機関は、高脂肪食を控え、食物繊維や果物・野菜・魚介類を増やしたバランスのよい食事を推奨しています。脂身の多い肉や揚げ物、洋菓子、清涼飲料水などを控えつつ、和食をベースにした食事にすることが一つの目安です。
パイナップルを含む果物は、量と頻度をコントロールしながら取り入れましょう。具体的な制限は、症状や持病によって変わるため、栄養士や主治医にも相談すると安心です。
Q7: 糖尿病がありますが、胆石予防のためにパイナップルを食べても大丈夫ですか?
A7: 糖尿病がある方は、血糖コントロールを考慮しながら果物の量を調整する必要があります。パイナップルはビタミンCが豊富な一方、糖質も含まれているため、医師や管理栄養士と相談しつつ、1日の果物の総量の中で調整することが大切です。
「胆石に良さそうだから」といって果物だけを大量に食べると、血糖コントロールが崩れ、かえって合併症のリスクが高まる可能性があります。決して自己判断で極端な食事療法は行わないようにしましょう。
結論:この記事から持ち帰ってほしいこと
パイナップルは、ビタミンCや酵素を含むおいしい果物であり、バランスのとれた食生活の一部として楽しむことはできます。しかし、「パイナップルさえ食べれば胆石が溶ける」「クレンズで胆嚢をきれいにできる」といった期待は、現在の科学的根拠とは一致しません。
胆石症の標準的な治療は、症状の有無や重症度に応じた医療機関での管理・手術であり、民間療法はあくまで補助的な存在にとどまります。強い痛み・発熱・黄疸などのサインがある場合は、パイナップルを含むどんな食品よりも先に、医療機関への受診や救急対応が優先されるべきです。
一方で、日々の食事や体重管理、ストレスケアをととのえることは、胆石の予防や再発予防にとってとても重要です。パイナップルを含む果物・野菜・魚・良質な油などを上手に組み合わせ、無理のないペースで生活を見直していきましょう。
不安なときは、一人で抱え込まずに、かかりつけ医や消化器内科などの専門家に相談してみてください。「どこまで食事で頑張るべきか」「いつ手術を考えたほうがいいのか」を、一緒に考えてくれるはずです。
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参考文献
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