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がん・腫瘍疾患 23分で読める 109回

乳房部分切除術(乳房温存手術)とは?適応・手術の流れと術後の生活ガイド

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「しこりが見つかった」「乳がんと言われたが、乳房を全部取らずに治療できると言われた」――乳房部分切除術(乳房温存手術)は、多くの方にとって命と乳房の両方を守るための選択肢のひとつです。ただし、どんな場合でも選べるわけではなく、手術後には放射線治療や長期的な経過観察も必要になります。

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本記事では、乳房部分切除術の基本的な考え方から、適応となるケース・ならないケース、手術の具体的な流れ、リンパ節の手術やリンパ浮腫のリスク、術後の痛みや生活上の注意点まで、できるだけ専門用語をかみ砕きながら詳しく解説します。

「乳房を残したいけれど、本当に大丈夫なのか」「傷あとや見た目はどこまで変わるのか」「仕事や家事、育児にどのくらい影響が出るのか」など、人には聞きづらい不安にも一つずつ触れていきます。ご自身やご家族が安心して治療を選択できるよう、受診の目安や医療者に聞いておきたいポイントもまとめました。

なお、本記事は個別の診断や治療方針を決めるものではなく、あくまで一般的な情報提供を目的としています。最終的な治療内容は、担当医と十分に相談したうえで決めていきましょう。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。乳がんや乳房手術に関する情報についても、日本人の生活者が自分の状況を理解しやすく、主治医との対話に役立てやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、主に次のような一次情報源に基づいて、JHO編集部が生成AIツールのサポートを受けつつ、最終的には人の目で確認しながら作成しています。

  • 国立がん研究センターがん情報サービス・厚生労働省・自治体などの公的機関:乳がんの治療方針やがん検診に関する解説、統計資料など、日本人向けの公式情報を優先して参照しています。
  • 日本乳癌学会など国内の専門学会の診療ガイドライン:乳房温存療法の適応や標準治療の考え方について、最新のガイドラインやQ&Aをもとに要点を整理しています。
  • WHO、国際的ながんセンター、査読付き論文:乳がん治療成績、乳房部分切除術と乳房切除術の比較、リンパ浮腫のリスクなどについて補足的に参照しています。

生成AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ずJHO編集部が原著資料や公的サイトと照合し、重要な記述や数値、URLの妥当性を一つひとつ確認しています。

私たちの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。

要点まとめ

  • 乳房部分切除術(乳房温存手術)は、乳頭や乳輪など乳房の多くを残しつつ、がんとその周囲の正常乳腺をまとめて切除する手術で、日本では乳がん手術の約3分の2がこの方法と言われています。
  • 手術だけでなく、原則として残った乳房への放射線治療を組み合わせることで、全摘手術と同程度の再発率・生存率が期待できると報告されています。
  • 腫瘍の大きさや数、がんの広がり方、乳房の大きさ、過去の放射線治療歴などによっては、乳房部分切除術ではなく全摘手術がすすめられる場合もあります。
  • 腋窩リンパ節の検査(センチネルリンパ節生検)や郭清を同時に行うことも多く、術後には腕のむくみ(リンパ浮腫)やしびれ、肩の動きにくさなどの合併症が起こる可能性があります。
  • 手術後は、痛みや疲れやすさ、傷あとや乳房の左右差など、身体的・心理的な負担が続くことがあります。リハビリテーションや補整用下着、再建手術など、利用できる支援も含めて知っておくことが大切です。
  • 本記事を通して、「自分は乳房部分切除術の対象になりそうか」「手術の前後にどのような準備や心構えが必要か」「いつどこで誰に相談すべきか」のイメージを具体的に持てるようになることを目指します。

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これは診断ではありません。入力された数値を日本高血圧学会の血圧値の分類(高血圧の基準は診察室 140/90mmHg以上・家庭 135/85mmHg以上)に当てはめて「受診の目安」を機械的に示すもので、医師の診察に代わるものではありません。日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では、降圧目標は年齢によらず診察室 130/80mmHg未満・家庭 125/75mmHg未満とされています。脈拍の目安は学会の分類ではなく一般的な参考範囲です。

第1部:乳房部分切除術の基本と手術前に知っておきたいこと

まずは、「乳房部分切除術とは何か」「乳房切除術(全摘)との違いは何か」を整理しながら、手術前に確認しておきたいポイントを見ていきます。専門的な話に踏み込む前に、全体像をつかんでおくことで、診察室での説明も理解しやすくなります。

1.1. 乳房部分切除術(乳房温存手術)の基本的な仕組み

乳房部分切除術は、乳房をすべて切除するのではなく、がんのしこりとその周囲の正常乳腺を一定の「安全マージン(切除の余裕)」をつけて切り取る手術です。残った乳房はできるだけ形が保たれるように縫い合わせて整えます。乳頭や乳輪、乳房の多くの部分を残せるため、見た目や身体イメージの面でメリットが大きい方法です。

ただし、乳房内には目に見えないレベルのがん細胞が残っている可能性もあるため、通常は手術後に残った乳房に放射線治療を行います。これにより、乳房切除術(全摘)と同程度の局所再発率・生存率が期待できることが多くの研究で示されています。

乳房温存手術と言っても、切除範囲にはいくつかのパターンがあります。例えば、しこりとその周囲を扇形に大きめに切り取る「乳房扇状部分切除術」や、しこりの周りを比較的狭い範囲で円形に切り取る「乳房円状部分切除術」、ごく小さなしこりだけを取る「腫瘤摘出術」などがあります。それぞれ、がんの広がり方や乳房の大きさ、見た目への影響などを考慮して選択されます。

1.2. 手術前に見直したい生活習慣と準備

乳房部分切除術は多くの場合、1〜2時間程度の手術で、状態が安定していれば当日〜1泊程度の入院で済むこともあります。しかし、手術前の体調や生活習慣によって、術後の回復のスピードや傷の治り方が変わることがあります。ここでは、手術前に確認しておきたいポイントを整理します。

  • 喫煙習慣のある方は禁煙を検討する:タバコは血流を悪くし、傷の治りを遅らせるとされています。可能であれば手術の数週間前から禁煙をすすめられることがあります。
  • 内服薬・サプリメントの確認:血をサラサラにする薬(抗凝固薬・抗血小板薬)、一部のサプリメント(ビタミンEや一部のハーブなど)は、出血リスクに影響することがあります。服用している薬やサプリメントは、すべて医師・薬剤師に伝えましょう。
  • 体力づくりと食事:軽い運動やバランスのとれた食事で、体力や筋力を保つことは、術後の回復を助けます。無理なダイエットや偏った食事は避けましょう。
  • 仕事や家事・育児の調整:術後しばらくは、重い荷物を持ったり、腕を大きく動かす作業を控える必要があります。可能であれば、家族や職場と相談し、数日〜数週間のサポート体制を整えておくと安心です。
  • 不安や質問の整理:「どのくらい傷が残るのか」「放射線治療はいつから始まるのか」「仕事復帰のタイミングは」など、聞きたいことをメモにしておくと、診察で聞き漏れを減らせます。
表1:乳房部分切除術を検討するときのセルフチェック例
こんな状況・気持ちはありませんか? 考えられる背景・確認しておきたいこと
できるだけ乳房を残したいが、「本当に大丈夫か」と不安 乳房部分切除術と乳房切除術の再発率・生存率の違い、放射線治療の必要性を主治医に確認しておく
しこりがやや大きいと言われたが、温存手術は可能か知りたい 腫瘍の大きさ・数、乳房の大きさ、画像検査での広がりなどから、温存の可否を判断する必要がある
仕事や家事を長く休めないので、入院期間や復帰時期が気になる 手術の方法や合併症の有無により、回復までの期間は異なる。あらかじめ目安を聞き、職場や家族と共有しておく
腕のむくみ(リンパ浮腫)が心配で、どこまでリンパ節を取るのか知りたい センチネルリンパ節生検と腋窩リンパ節郭清の違い、リンパ浮腫のリスクと予防方法について説明を受ける

第2部:乳がんの性質・ステージと手術法の選択

乳房部分切除術が選べるかどうかは、生活習慣だけでなく、乳がんそのものの性質や広がり方、年齢やライフステージなど、身体の内側の要因によって大きく左右されます。このセクションでは、手術法の選択に関わる主なポイントを整理します。

2.1. ステージと腫瘍の広がり ― 乳房温存が難しくなるケース

一般的に、乳房部分切除術は、腫瘍が比較的早期で乳房内に限局している場合に選ばれやすい方法です。一方で、次のような場合には、乳房切除術(全摘)が検討されることがあります。

  • 乳房の異なる部分に複数の腫瘍がある場合:乳房の別々の象限(四分の一の領域)にがんが散らばっていると、1か所の切開で取り切るのが難しく、乳房全体の変形も大きくなりやすいためです。
  • 腫瘍が乳房全体に広がっている、または皮膚まで進展している場合:炎症性乳がんなど、皮膚が赤く腫れたり、胸壁に固定しているような進行がんでは、乳房温存は難しいとされます。
  • 腫瘍が大きく、乳房が比較的小さい場合:同じ大きさの腫瘍でも、乳房が小さい方ほど切除後の変形が目立ちやすくなります。変形の程度とがんの取り残しリスクを総合的に判断して決められます。
  • すでに同じ側の乳房に放射線治療を受けている場合:乳房温存を行う場合は原則として術後に放射線治療を行うため、過去に同じ部位に放射線が当たっていると、再度の照射はリスクが高くなります。

反対に、腫瘍が比較的小さい、乳房の一部に限局している、画像検査で広がりが限られているといった場合には、乳房部分切除術が有力な選択肢となります。術前薬物療法(抗がん薬やホルモン療法など)で腫瘍を小さくしてから乳房温存を目指すケースもあります。

2.2. ホルモン受容体・HER2・年齢などの影響

乳がんは、ホルモン受容体(エストロゲン・プロゲステロン)やHER2(がんの増殖に関わるタンパク質)の有無などにより、いくつかのサブタイプに分類されます。これらは主に薬物療法の選択に影響しますが、再発リスクの高さや治療全体の戦略にも関わるため、手術法の選択とセットで考える必要があります。

  • ホルモン受容体陽性乳がん:ホルモン療法が有効なタイプで、比較的ゆっくり進行することが多いとされています。乳房部分切除術+放射線治療+ホルモン療法という組み合わせが選ばれることがよくあります。
  • HER2陽性乳がん:進行が速いことがありますが、近年は分子標的薬の発達により治療成績が大きく改善しています。腫瘍の広がり方次第で、乳房温存も十分に検討されます。
  • トリプルネガティブ乳がん:ホルモン受容体・HER2ともに陰性のタイプで、化学療法が治療の中心になります。ステージや腫瘍径によっては乳房温存が可能な場合もあれば、再発リスクなどを考慮して全摘が選ばれることもあります。

また、年齢やライフステージも重要です。たとえば、妊娠・出産を希望している若年の方、更年期前後のホルモン変動が大きい時期の方、高齢で他の持病を多く抱えている方など、それぞれ治療の優先順位や価値観が異なります。乳房部分切除術が医学的に可能であっても、「見た目を優先して温存したい」「再発への不安を減らすために全摘を希望したい」など、本人の思いも踏まえて治療方針が話し合われます。

第3部:乳房部分切除術だけでは対応が難しいケースと合併症

ここでは、乳房部分切除術では対応が難しいケース、あるいは乳房温存手術に伴う合併症や後遺症について解説します。「自分はどこまで温存を目指せるか」を考えるうえで、メリットだけでなくデメリットも知っておくことが大切です。

3.1. 乳房部分切除術が適さない・慎重に検討すべきケース

乳房部分切除術は多くの患者さんにとって有力な選択肢ですが、次のような場合には、乳房切除術(全摘)が検討されることが一般的です。

  • 乳房内に広範囲に広がるがんがある場合:乳房全体に広がる微細ながんや、乳管内にびまん性に広がる非浸潤がんがあると、一部だけを切り取るのは難しくなります。
  • 2か所以上の腫瘍が、離れた場所にある場合(多発病変):1つ1つを部分的に取ろうとすると、乳房の変形が大きくなりやすく、再発のリスクも高まる可能性があります。
  • 過去に同じ側の乳房・胸部に放射線治療を受けている場合:再度の照射は副作用のリスクが大きくなるため、乳房温存が難しいことがあります。
  • 強い結合組織疾患(全身性エリテマトーデスや強皮症など)がある場合:放射線治療によって皮膚や組織のダメージが強く出る恐れがあり、乳房温存治療は慎重な検討が必要です。
  • 放射線治療をどうしても受けられない事情がある場合:通院が難しい、妊娠初期である、過去の照射歴などにより放射線治療が受けられない場合、乳房部分切除術単独では局所再発リスクが高くなると考えられます。

「温存か、全摘か」という二者択一に思えますが、近年は乳房切除と同時に再建手術を行う方法もあり、選択肢は広がっています。自分にとって大切な価値観(見た目、再発リスクの感じ方、仕事や家族とのバランスなど)を整理したうえで、主治医と十分に話し合うことが大切です。

3.2. リンパ節の手術とリンパ浮腫(腕のむくみ)

乳房部分切除術と同時に、多くの方は腋の下のリンパ節についても検査・処置を受けます。代表的なのが「センチネルリンパ節生検」と「腋窩リンパ節郭清」です。

  • センチネルリンパ節生検:がん細胞が最初にたどり着く「見張りのリンパ節(センチネルリンパ節)」を1〜数個だけ取り出し、がんの有無を調べる方法です。がんがなければ、それ以上のリンパ節を取らずに済むことが多く、腕のむくみ(リンパ浮腫)のリスクを大きく減らせます。
  • 腋窩リンパ節郭清:センチネルリンパ節に転移がある場合や、画像検査などで腋窩リンパ節への転移が疑われる場合に、多数のリンパ節をまとめて切除する方法です。治療効果の面では重要ですが、リンパ浮腫や肩関節の可動域制限などの合併症が増える傾向があります。

リンパ浮腫とは、リンパ液の流れが滞ることで腕や手がむくみ、重さやだるさ、皮膚の張り、感染のしやすさなどが生じる状態です。手術直後だけでなく、数か月〜数年経ってから起こることもあり、一度起こると完全に元に戻すのは難しいとされています。ただし、早期からのリハビリテーションや圧迫スリーブ、皮膚のケア、体重管理などによってリスクを下げたり、症状を軽く保つことができます。

血圧測定や採血、点滴をする腕は、リンパ節を切除していない側を優先してもらう、きつい袖や腕時計を避ける、重い荷物を長時間同じ腕で持ち続けないなど、日常生活での工夫も大切です。術後のリハビリや生活指導については、担当医や看護師、理学療法士から具体的な説明を受けるようにしましょう。

第4部:手術前後のアクションプランと日常生活の整え方

乳房部分切除術は、手術そのものだけでなく、その前後の準備やセルフケアがとても重要です。このセクションでは、「今からできること」「手術直後〜数週間で意識したいこと」「長期的に続けたいこと」を、ステップごとに整理します。

表2:乳房部分切除術 前後のアクションプラン例
ステップ アクション 具体例
Level 1:手術前〜入院までにできること 情報整理と体調の整え 主治医に聞きたい質問をメモにする/服薬・サプリのリストを作る/軽い散歩などで体力をキープする/家事・育児・仕事のサポート体制を家族や職場と相談する
Level 2:手術直後〜退院後1〜2週間 無理をせず、指示どおりに安静と運動を行う 腕を心臓より少し高くして休む/医師やリハビリスタッフに教わった簡単な肩・肘・手首の運動を指示範囲内で行う/シャワーや入浴再開のタイミングを必ず確認する
Level 3:術後数週間〜数か月 日常生活への段階的な復帰 仕事復帰は主治医と相談のうえ、短時間勤務や在宅勤務から始める/重い荷物を片腕だけで持たない/腕がつっぱる感じが強いときはリハビリを継続する
Level 4:長期的なケアと再発予防 定期検診・治療の継続と生活習慣の見直し 定期的な診察・画像検査を欠かさない/ホルモン療法や薬物療法を指示どおり続ける/適度な運動、バランスの良い食事、禁煙などを習慣化する

術後の傷あとや乳房の左右差が気になる場合は、専用の補整パッド入りブラジャーや、下着売り場・専門店で相談できる場合もあります。また、日本には乳がん経験者のサポートグループや相談窓口もあり、同じ経験をした人の声が支えになることも少なくありません。「ひとりで抱え込まない」ことも、長期的なケアの一部と考えてよいでしょう。

第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

乳房部分切除術を含めた乳がん治療は、専門的な判断が必要です。「受けるべきかどうか迷っている」「術後の症状が心配」といった場合、どのタイミングで、どの医療機関に相談すればよいのでしょうか。

5.1. すぐ受診を検討すべき危険なサイン(術前・術後)

  • 術前の注意サイン
    • 乳房やわきの下に、はっきりとしたしこりを触れる
    • 乳頭から血の混じった分泌物が出る
    • 乳房の皮膚がオレンジの皮のようにブツブツしてきた、赤く腫れてきた
  • 術後の危険サイン
    • 手術部位が急に赤く熱を持ち、強い痛みがある
    • 38度以上の発熱が続く
    • 傷口から膿のようなものが出てくる、出血が止まらない
    • 腕や手が急に強く腫れ、痛みやしびれを伴う
    • 息苦しさや胸の痛みなど、全身に関わる症状が出てきた

これらの症状がある場合は、早めに手術を受けた医療機関や、近くの医療機関を受診してください。夜間や休日で強い症状がある場合は、救急外来や119番への相談も視野に入れましょう。

5.2. 症状や目的別の診療科の選び方

  • 乳房のしこりや検診の異常を指摘された場合:乳腺外科・乳腺科・外科・婦人科など、乳腺を診る診療科がある病院やクリニックが候補になります。
  • 手術後の痛みや腕のむくみが気になる場合:まずは手術を受けた医療機関に相談し、必要に応じてリハビリテーション科やリンパ浮腫外来への紹介を受けることがあります。
  • セカンドオピニオンを考えたい場合:治療方針に不安があるときは、セカンドオピニオン外来を設けているがん専門病院や大学病院などを活用する方法もあります。紹介状や検査データのコピーが必要な場合が多いため、事前に確認しましょう。

5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用のイメージ

  • これまでの検査結果(マンモグラフィ、超音波、MRI、病理結果など)
  • 服用中の薬やサプリメントのリスト(お薬手帳があると便利です)
  • 症状の経過をメモしたノート(痛みの場所・程度、むくみの変化、日常生活で困っていることなど)
  • 一緒に説明を聞いてほしい家族や友人(本人だけでは聞き漏らしやすい内容を補ってもらえます)

日本では、公的医療保険が適用される治療が多く、一般的には自己負担は医療費の3割(年齢や所得により異なる)となります。また、高額療養費制度など、医療費負担を軽くする制度もあります。費用面の不安が大きい場合は、病院の医療ソーシャルワーカーや相談窓口に早めに相談しておくとよいでしょう。

よくある質問

Q1: 乳房部分切除術と乳房切除術(全摘)は、がんの治り方に違いがありますか?

A1: 乳房部分切除術は、原則として術後に放射線治療を組み合わせることが前提の治療法です。しこりの大きさや広がり、安全な切除範囲が確保できるかどうかなどの条件を満たしていれば、乳房切除術(全摘)と同程度の局所再発率・生存率が期待できると報告されています。ただし、どちらが適しているかは、腫瘍の性質やステージ、年齢、持病、本人の希望などによって異なります。ご自身のケースでの差について、必ず主治医に説明を求めましょう。

Q2: 乳房部分切除術を受けた場合、必ず放射線治療が必要ですか?

A2: 多くの場合、乳房部分切除術を受けたあとは、残った乳房に放射線治療を行うことが標準的な治療とされています。これは、手術では取り切れなかった可能性のある微小ながん細胞を減らし、局所再発のリスクを下げるためです。年齢やがんの性質、切除範囲などによっては、放射線治療を省略できる可能性が議論されることもありますが、その判断は非常に専門的です。放射線治療の必要性やスケジュール、副作用については、主治医や放射線治療医から具体的な説明を受けてください。

Q3: 手術後、どのくらいで仕事や家事に戻れますか?

A3: 体調や仕事内容によって大きく異なりますが、乳房部分切除術のみで合併症が少ない場合、軽い家事であれば数日〜1週間程度で再開できることもあります。一方で、腕や肩を大きく使う仕事や重い荷物を頻繁に扱う仕事の場合は、数週間〜1か月程度の調整が必要になることもあります。術後の痛みの程度や肩の動き、リンパ節手術の有無などで変わるため、「どのくらいを目安に復帰を考えればよいか」を主治医に相談し、無理のないペースで戻るようにしましょう。

Q4: 乳房部分切除術のあとでも、授乳(母乳育児)はできますか?

A4: 乳房部分切除術の後でも、切除範囲が限られていれば、理論上は同じ側の乳房からも母乳が出る可能性はあります。ただし、乳管が切断されている部分があるため、出にくくなったり量が少なくなったりすることがあります。また、乳がんのサブタイプによっては、術後にホルモン療法や薬物療法が長期間行われ、その間は妊娠や授乳を避ける必要がある場合もあります。妊娠・出産・授乳を希望している方は、できるだけ早い段階で主治医に相談し、治療とライフプランを一緒に考えていきましょう。

Q5: 傷あとや乳房の変形が心配です。どこまで元の形に近づけられますか?

A5: 乳房部分切除術は乳房の多くを残す手術ですが、切除する量や場所によっては、くぼみ・左右差・乳頭の位置のずれなどが残ることがあります。乳房が比較的小さい方や、しこりが目立つ場所にある方ほど、変形が気になりやすい傾向があります。一方で、乳房の形を整える工夫(乳房形成を組み合わせた手術)や、術後の再建、補整下着の活用など、見た目の問題に対応する方法も増えています。担当医や乳腺外科チームに、「見た目の面でどのような選択肢があるか」を遠慮なく相談してみてください。

Q6: 腋の下のリンパ節を取ると、必ずリンパ浮腫になりますか?

A6: 腋窩リンパ節郭清を行ったすべての人にリンパ浮腫が起こるわけではありませんが、センチネルリンパ節生検のみの場合と比べると、明らかにリスクは高くなります。リンパ浮腫は、手術直後だけでなく、数か月〜数年経ってから現れることもあるため、長期的な注意が必要です。腕のむくみや重さ、だるさなどの早期のサインに気づいたら、できるだけ早く主治医やリハビリスタッフに相談しましょう。予防として、適切な運動、皮膚のケア、体重管理、過度な負担を避けることなどが勧められています。

Q7: 乳房部分切除術を受けるか、最初から全摘を選ぶか迷っています。

A7: 乳房部分切除術は乳房を残せる反面、術後の放射線治療が前提となることが多く、乳房内再発の可能性もゼロにはなりません。一方、乳房切除術は局所再発のリスクをより下げられる可能性がある一方で、乳房を失う心理的負担や見た目の変化が大きくなります。また、どちらを選んでも全身への再発リスクは、腫瘍の性質やステージ、薬物療法の内容によって左右されます。「どちらが医学的に安全か」だけでなく、「自分は何を一番大切にしたいか」を整理し、そのうえで主治医と一緒に考えていくことが大切です。必要であればセカンドオピニオンを利用するのも一つの方法です。

Q8: 術後の痛みやしびれはどのくらい続きますか?

A8: 乳房部分切除術後の痛みや違和感は個人差が大きく、多くの場合、数日〜数週間で強い痛みは和らいでいきますが、軽いしびれやピリピリした感覚、触れたときの違和感が長く残ることもあります。これは、手術の際に細かい神経が切断されたり、引き伸ばされたりするためです。時間とともに慣れていく場合もありますが、痛みが強い、生活に支障がある、夜眠れないなどの場合は、我慢せずに主治医に相談してください。痛み止めの調整や、神経痛に対する治療、リハビリなどで軽減が期待できるケースもあります。

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結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

乳房部分切除術(乳房温存手術)は、乳房を残しながら乳がんを治療するための重要な選択肢のひとつです。しこりの大きさや数、乳房の大きさ、がんの性質やステージ、年齢や持病、そして「自分にとって何が一番大切か」という価値観を総合的に考えながら、乳房切除術(全摘)や再建手術も含めた治療法の中から選ぶことになります。

乳房部分切除術が選べるかどうかは、単に「乳房を残したいかどうか」だけでは決まりません。また、どの治療を選んでも、治療後の生活や心の状態、家族や仕事との両立など、長く続く課題があります。本記事が、主治医との対話のきっかけや、これからの生活を考えるうえでの参考になれば幸いです。

もし今、強い不安や恐怖、孤独感を抱えているとしても、同じような経験をした人や、支えてくれる専門家は必ずいます。一人で抱え込まず、気になることがあれば、医療機関の相談窓口やがん相談支援センターなどに遠慮なく相談してみてください。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。乳房部分切除術に関する本記事も、国立がん研究センターがん情報サービスや日本乳癌学会のガイドラインなどを中心に、国内外の一次資料をもとに作成しました。

原稿の作成にあたっては、最新のAI技術を活用して文献の下調べや構成案を作成したうえで、JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断や表現の調整はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

記事内容に誤りや古い情報が含まれている可能性にお気づきの場合は、お手数ですが運営者情報ページ記載の連絡先までお知らせください。事実関係を確認のうえ、必要な訂正・更新を行います。

免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス. 乳がん 治療. https://ganjoho.jp/public/cancer/breast/treatment.html(最終アクセス日:2025-11-30)

  2. 乳がん.jp(アストラゼネカ株式会社). 乳房温存手術. https://www.nyugan.jp/her2-positive/pre-ope/procedure/conserving/(最終アクセス日:2025-11-30)

  3. 日本乳癌学会(編). 患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2023年版. 金原出版; 2023.

  4. Johns Hopkins Medicine. Breast Cancer: Lymphedema After Treatment. https://www.hopkinsmedicine.org/health/conditions-and-diseases/breast-cancer/breast-cancer-lymphedema-after-treatment(最終アクセス日:2025-11-30)

  5. 厚生労働省. がん検診に関する各種資料. https://www.mhlw.go.jp/(最終アクセス日:2025-11-30)

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本記事はAI技術を活用し、厚生労働省・WHO等の公的医療機関の情報に基づいて作成されています。医療専門家による個別の監修は受けておりません。健康上の判断や治療については、必ず医師にご相談ください。詳しくは編集ポリシーをご覧ください。

Trinh Van Dieu

Trinh Van Dieu

ITエンジニア(17年)・Japanese Health 運営者

ベトナム在住のITエンジニア。17年の技術経験を活かし、日本の公的医療機関の情報をAI技術で整理・発信しています。

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