2型糖尿病の効果的な改善法5選|健康を取り戻すステップ
この記事でわかること
目次
結論から言うと、2型糖尿病を効果的に改善する方法は、①食事療法、②運動療法、③体重管理、④(必要な場合の)薬物療法、⑤セルフモニタリングによる継続の5つを組み合わせることです。糖尿病情報センター(国立国際医療研究センター)は、血糖マネジメントの基本を「まず食事と運動、そして薬による治療」と説明しています[1]。
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同センターが示す目安となる目標値は、HbA1c 7.0%未満(合併症予防のための目標)[1]、血圧130/80mmHg未満[1]です。厚生労働省の令和6年「国民健康・栄養調査」では、「糖尿病が強く疑われる者」は全国で約1,100万人と推計され、増加が続いていると報告されています[5]。決して珍しい病気ではなく、正しい知識と継続できる工夫があれば、多くの方が血糖値を良好な範囲に保ちながら生活しています。
- 糖尿病情報センターによると、2型糖尿病の治療の基本は「食事療法」と「運動療法」。薬はこの2つを行った上で必要に応じて追加します[1]
- 同センターが示す血糖コントロールの目標はHbA1c 7.0%未満が一般的な目安(個人差あり、6.0〜8.0%未満の3段階)[1]
- 同センターの解説では、運動の効果は「継続」が命——やめると3日程度で効果が薄れるとされています[4]
- 同センターによれば、体重が多い場合、まず目指すのは標準体重ではなく「今の体重の5%減」です[1]
- 同センターの解説では、空腹時血糖が250mg/dL以上、発熱・嘔吐などがある「シックデイ」のときは運動を控え、早めに医療機関へ相談することとされています[4]
編集方針:JHO編集部がAIツールの支援を受け、厚生労働省・国立国際医療研究センター糖尿病情報センター・世界保健機関(WHO)・米国国立糖尿病消化器腎臓病研究所(NIDDK)などの公的機関・学会資料と照合して作成。最終確認は人の目です。医師による個別の診断・治療の代わりにはなりません。数値・分類はガイドライン改定により変わることがあります。
更新日:2026年7月18日。誤りや古い情報にお気づきの際は、記事下部の参考文献にある一次資料とあわせてお知らせください。事実を確認のうえ訂正します。
🔧 1日の適切なエネルギー量セルフチェック(糖尿病情報センターの計算式)[2]
同センターによると、1日の適切なエネルギー量(kcal)= 目標体重(kg)× エネルギー係数で計算できます[2]。
| 年代 | 式 |
|---|---|
| 65歳未満 | 身長(m)×身長(m)×22 |
| 前期高齢者(65〜74歳) | 身長(m)×身長(m)×22〜25 |
| 後期高齢者(75歳〜) | 身長(m)×身長(m)×22〜25(現体重や筋力低下の状況で適宜判断) |
| 身体活動レベル(労作) | エネルギー係数(kcal/kg目標体重) |
|---|---|
| 軽い労作(大部分が座位の静的活動) | 25〜30 |
| 普通の労作(通勤・家事・軽い運動を含む) | 30〜35 |
| 重い労作(力仕事・活発な運動習慣) | 35〜 |
例:身長160cmでデスクワークが多い方の場合/目標体重=1.6×1.6×22=56.3kg、軽い労作なのでエネルギー係数25〜30、1日の適切なエネルギー量は約1,408〜1,690kcalとなります[2]。同センターは、この式はあくまで目安であり、年齢・性別・血糖コントロール・合併症の有無で変わるため、実際の数値は主治医・管理栄養士と相談してほしいと呼びかけています[2]。
2型糖尿病とは?食事・運動で血糖値が下がる仕組み
世界保健機関(WHO)の解説によると、2型糖尿病は、体がインスリンをうまく使えなくなり(インスリン抵抗性)、血液中のブドウ糖(血糖値)が慢性的に高くなる病気です[7]。同機関によると、世界の糖尿病患者は1990年の2億人から2022年には8億3,000万人に増加し、糖尿病のある人の95%以上は2型糖尿病だとされています[7]。日本でも、厚生労働省の令和6年「国民健康・栄養調査」で「糖尿病が強く疑われる者」は約1,100万人と推計され、増加傾向が続いていると同省が報告しています[5]。
なぜ食事療法や運動療法で血糖値が下がるのでしょうか。糖尿病情報センターの説明では、有酸素運動によって筋肉への血流が増えると、ブドウ糖がどんどん細胞の中に取り込まれてインスリンの効果が高まり、血糖値が低下するとされています[4]。同センターは、筋力トレーニングによって筋肉量が増えることでも、同じくインスリンの効果が高まる(インスリン抵抗性の改善)と説明しています[4]。逆に、同センターによれば、運動をやめてしまうと、その効果はおよそ3日程度で失われていくとされ、「継続は力なり」であることが強調されています[4]。
下の図は、運動習慣の有無で筋肉細胞へのブドウ糖の取り込まれ方がどう変わるかを、糖尿病情報センターの解説[4]をもとに単純化して示したイメージです。
上図:運動不足の状態では血管中のブドウ糖が筋肉に取り込まれにくく、運動習慣化後は取り込みが進んでインスリンの効果が高まるという、糖尿病情報センターの解説をもとにJHO編集部が単純化して作図したイメージ図です[4]。
今の血圧・脈拍を確かめる
数値を入れると、日本高血圧学会の血圧値の分類と「次にすること」を表示します。記録はこの端末の中だけに保存され、登録は不要です。
身長と体重からBMIも調べる
血圧手帳(この端末に保存)
これは診断ではありません。入力された数値を日本高血圧学会の血圧値の分類(高血圧の基準は診察室 140/90mmHg以上・家庭 135/85mmHg以上)に当てはめて「受診の目安」を機械的に示すもので、医師の診察に代わるものではありません。日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では、降圧目標は年齢によらず診察室 130/80mmHg未満・家庭 125/75mmHg未満とされています。脈拍の目安は学会の分類ではなく一般的な参考範囲です。
血糖コントロールの目標値 — 日本糖尿病学会の基準
糖尿病治療ガイド2022-2023(日本糖尿病学会編・著)に基づく糖尿病情報センターの解説では、血糖マネジメントの目標はHbA1c(ヘモグロビンA1c)を指標に、個人ごとに3段階で設定されるとされています[1]。
| 目標の種類 | HbA1c | 対応する目安 |
|---|---|---|
| 血糖正常化を目指す際の目標注1 | 6.0%未満 | 適切な食事・運動療法だけで達成可能な場合、または薬物療法中でも低血糖などの副作用なく達成可能な場合 |
| 合併症予防のための目標注2 | 7.0%未満 | 空腹時血糖値130mg/dL未満・食後2時間血糖値180mg/dL未満がおおよその目安 |
| 治療強化が困難な際の目標注3 | 8.0%未満 | 低血糖などの副作用、その他の理由で治療強化が難しい場合 |
出典:日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2022-2023」34頁(文光堂、2022)より糖尿病情報センターが改変・掲載[1]。妊娠中の方には適応されません。同学会は、目標を年齢・罹病期間・合併症の有無・低血糖の危険性・サポート体制などを考えて個別に設定するとしています[1]。
糖尿病情報センターは、血糖値以外にも、体重・血圧・血清脂質の管理目標を示しています。肥満や高血圧、脂質異常症は糖尿病と同じように動脈硬化などに影響するためです[1]。
| 項目 | 目標値 | 備考 |
|---|---|---|
| 体重 | 標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22 | 同センターによると、現体重がそれよりかなり多い方は、まず現体重の5%減を当面の目標にします[1] |
| 血圧 | 収縮期130mmHg未満/拡張期80mmHg未満 | 同センターによれば、脳血管障害・冠動脈疾患のある方は140/90mmHg未満、75歳以上の高齢者は150/90mmHg未満(無理なく下げられれば140/90未満)です[1] |
| LDLコレステロール | 120mg/dL未満 | 同センターは、冠動脈疾患のある方は100mg/dL未満としています[1] |
| HDLコレステロール | 40mg/dL以上 | |
| 中性脂肪(早朝空腹時) | 150mg/dL未満 |
出典:糖尿病情報センター「糖尿病の治療ってどんなものがあるの?」(2024年10月24日更新)[1]
改善法①:食事療法 — 「食べてはいけないもの」はない
糖尿病情報センターは「糖尿病だからといって食べてはいけないものはありません」と明言しています[2]。同センターによると、適正なエネルギー量で、バランスの良い、規則正しい食事は、糖尿病のある方にもない方にも共通する健康食だとされています[2]。ただし、同センターは、高血圧のある方には減塩が、腎臓の合併症が進行した方には摂取量を控えた方がよい食品があると説明しています[2]。
糖尿病情報センターが挙げる食事療法の5つのコツ[2]
- ゆっくり、よくかんで食べる(同センターの助言)
- 朝食・昼食・夕食を規則正しく食べる(同センターの助言)
- バランスよく食べる(同センターの助言)
- 食事は腹八分目でストップしておく(同センターの助言)
- 夜遅く、寝る前には食べない(同センターの助言)
栄養バランスについて、同センターは、摂取エネルギーのうち炭水化物40〜60%、たんぱく質20%まで、脂質20〜30%という配分の例を示しています[2]。主食(ごはん・パン・めん類)、良質なたんぱく質を含むおかず(魚類・大豆製品・卵・肉類)、野菜・きのこ・こんにゃく・海藻、乳製品、果物など、1日の中でいろいろな食品を組み合わせることがバランスの良い食事に近づくコツだと同センターは説明しています[2]。同センターは、献立づくりの幅を広げる具体的な道具として「糖尿病食事療法のための食品交換表」も紹介しています[2]。
糖尿病情報センターが解説する間食・アルコール・減塩の実践ポイント[3]
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 間食 | 80kcal前後を目安にだらだら食べず、日中に。個包装で食べきりサイズを選ぶ(同センターの助言)[3] |
| アルコール | 1日25g程度まで(日本酒1合、ビール中瓶1本500ml程度が目安)、休肝日をつくる(同センターの助言)[3] |
| 食塩 | 男性7.5g未満/女性6.5g未満、高血圧がある場合は6g未満(同センターの基準)[3] |
なお厚生労働省の令和6年「国民健康・栄養調査」によると、日本人の食塩摂取量の平均値は9.6g/日で、この12年間で最も低い値になったものの、同省の目標値(7g/日)にはまだ届いていません[5]。「減塩が大切」と分かっていても、平均的にはまだ目標より2〜3g多く摂っているのが実情です。
糖尿病情報センターが紹介する減塩の具体的な工夫としては、昆布やかつおの旨みを活用する、香辛料や酸味・香味野菜でアクセントをつける、醤油や塩は「かける」のではなく小皿につけて使う、だし割醤油や減塩調味料を利用する、塩蔵品・漬物・干物・佃煮を控える、汁物は具を多くして汁を減らす・器を小さくする、麺つゆを飲まないといった方法があります[3]。同センターによると、腎臓の合併症がある場合は、たんぱく質・塩分・カリウムの摂り方に追加の工夫が必要になることがあり、腎臓専門医や管理栄養士との相談の上で実践するとされています[3]。
より詳しい食事の工夫や具体的なレシピについては、糖尿病の食事、もう迷わない。最新科学に基づく完全ガイドとレシピ集も参考にしてください。
改善法②:運動療法 — 有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせ
糖尿病情報センターは、インスリンの効果を高めて血糖値を下げる運動として「有酸素運動」と「筋力トレーニング」の2つを挙げ、最近の研究では両者を組み合わせることでより良い治療効果が生まれることが明らかになったと説明しています[4]。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 有酸素運動 | ウォーキング・ジョギング・水泳など。歩行は1回15〜30分間、1日2回。日常の歩行と合わせて一日1万歩程度が目安(同センターの解説)[4] |
| 筋力トレーニング | 足や腰、背中の大きな筋肉を中心に、週2〜3回(1セット10回程度、同センターの解説)[4] |
| 運動の強度 | 「ややきつい」と感じる中等度。目安の脈拍数=(220−年齢)×0.5(回/分、同センターの計算式)[4] |
| 運動の頻度 | 少なくとも週3日、できれば毎日。1回20〜60分、1週間に150分以上が推奨(同センターの解説)[4] |
出典:糖尿病情報センター「糖尿病の運動のはなし」(2016年6月8日改定版)[4]/同センターの引用元にColdlberg SR et al. Physical Activity/Exercise and Diabetes: A Position Statement of the American Diabetes Association. Diabetes Care 2016が挙げられています[4]。
同センターによると、膝関節痛や腰痛がある方には、荷重の負担が少ない水中運動や椅子に座ってできる運動が勧められ、太極拳やヨガのようなゆっくりした運動でも、正しく行えば安全かつ効果的な運動療法になると報告されています[4]。同センターは、ジムに通う時間がない方に向けて、「階段を使う」「エスカレーターを使わない」など、日常生活の身体活動量(NEAT)を少し増やす工夫だけでも肥満改善につながるとしています[4]。
糖尿病情報センターが挙げる、運動を禁止・制限した方がよい状況[4](該当する場合は主治医に相談してから)
- 空腹時血糖値が250mg/dL以上のとき
- 脱水のあるとき、ケトーシスがあるとき
- 感染症があるとき
- 自律神経障害・網膜症が進んでいるとき、眼底出血があるとき
- 腎臓の病気が進んでいるとき
- 足に進行した潰瘍・壊疽があるとき
- 重い心臓病(心筋梗塞など)・肺の病気があるとき
同センターは、インスリンやSU薬(血糖降下薬の一種)を使っている方は運動中の低血糖に注意し、ブドウ糖や軽食を準備しておくこと、履き慣れた靴で運動前後に足の観察をすることも大切だとしています[4]。より詳しい運動メニューの組み立て方は糖尿病運動療法の完全ガイドで解説しています。
改善法③:体重管理 — まず狙うのは標準体重ではなく「5%減」
肥満のある方が急に標準体重(身長m×身長m×22)まで減量しようとすると挫折しやすいため、糖尿病情報センターは「現時点でそれよりかなり体重が多い方は、今の体重を5%減らすことを当面の目標とする」という段階的な考え方を紹介しています[1]。たとえば体重80kgの方であれば、まずは4kg減を目標にするイメージです。
同センターによると、体重管理は食事療法と運動療法のセットで進めることが前提とされています。「運動することによって食欲が増し、たくさん食べてしまうと糖尿病の状態を悪化させることになりかねません。また、食事療法をきちんと行わなければ運動療法の効果は不十分となります」と同センターは説明しており、運動療法は食事療法を補助する位置づけです[4]。
同センターは、高齢の方の運動について、血糖値への効果だけでなく、大血管障害の予防、認知症の予防、寝たきりの予防など健康寿命を延ばす効果があるとし、家事・買い物・散歩・ラジオ体操といった日常の身体活動を増やすことや、無理のない範囲での有酸素運動・軽い筋力トレーニングを勧めています[4]。同センターによれば、合併症のある高齢の方は、必ず主治医と相談してから始めることとされています[4]。
改善法④:薬物療法 — 食事・運動で不十分なときの選択肢
糖尿病情報センターは、血糖マネジメントの基本を「まず食事、運動、そして薬による治療」と説明し、特に2型糖尿病では「まずは食事と運動を行い、血糖値を見ながら必要に応じて飲み薬を使うことが多い」としています[1]。同センターによると、薬の種類は、体格(肥満があるかどうか)やインスリンを作る力がどのくらい残っているかなど、一人ひとりの状態によって選ばれます[1]。
| タイプ | はたらき |
|---|---|
| 飲み薬 | インスリンの分泌を良くするもの/インスリンの効きを良くするもの/食事でとった糖の分解・吸収を遅らせるもの/糖の排泄を促すもの(同センターの分類)[1] |
| 注射薬 | インスリンの分泌を促す注射/インスリンそのものを外から補う注射(同センターの分類)[1] |
出典:糖尿病情報センター「糖尿病の治療ってどんなものがあるの?」[1]
同センターによると、2型糖尿病であっても、自分で出すインスリンの量が不十分なときや、飲み薬だけで十分な血糖コントロールが得られないときは、体の外からインスリンを補う注射が必要になることがあります[1]。一方、同センターは、多くの1型糖尿病の方は自分の体でインスリンを作れなくなるため、インスリン注射による治療が必須だとしています[1]。米国国立糖尿病消化器腎臓病研究所(NIDDK)も、薬は「糖尿病のタイプ、血糖コントロールの状況、ほかの健康状態によって異なる」としており、この考え方は日本と共通しています[8]。インスリン注射の種類や費用についてはインスリンペンのすべてで詳しく解説しています。
改善法⑤:セルフモニタリングと継続 — 「治す」より「付き合う」
糖尿病情報センターは、糖尿病を「治す」よりも「日常生活の中で付き合う」病気だと位置づけ、治療を成功させるコツとして次の3つを挙げています[1]。
- 継続しましょう(同センターの助言)——頑張りすぎず、あきらめず、長く付き合うこと。特に食事療法・運動療法は急激に頑張りすぎると続かないことがあるため、できることから少しずつ[1]
- セルフモニタリングをしましょう(同センターの助言)——定期的に血糖値・体重・血圧などを測定して記録する。望ましい範囲だと分かれば治療継続の励みになる。運動の継続に万歩計を活用するのも一つの方法[1]
- サポーターをつくりましょう(同センターの助言)——家族・友人・職場の方、そして主治医・看護師・保健師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士など医療スタッフもサポーター。糖尿病のある方本人を主役とした「チーム」で取り組むことが成功の秘訣だと同センターはしています[1]
同センターによると、禁煙も重要な要素です。タバコは動脈硬化(血管の老化)を進め、心筋梗塞・脳梗塞・末梢動脈疾患・足病変などの大血管症や、腎臓の障害・細小血管症も進めるとされ、糖尿病のある方には禁煙が勧められています[1]。同センターは、定期的な合併症の検査(神経障害・網膜症・腎症・足病変・大血管症・歯周病)を受けることも治療の一部だとしています[1]。
治療を継続する上での課題 — 4人に1人は治療を受けていない
糖尿病情報センターによると、平成28年「国民健康・栄養調査」の結果では、糖尿病が強く疑われる方の4人に1人は治療を受けていないことが分かっています。この中には、糖尿病の状態にあるにもかかわらず診断を受けていない方と、診断を受けたにもかかわらず治療を続けていない方の両方が含まれると同センターは説明しています[6]。同センターによれば、年代別に見ると40歳代男性で治療を受けている割合が他の年代より低く、働きざかりの世代の健診受診率・治療継続率を高めることが課題とされています[6]。
また、同センターによると、医療機関で糖尿病の治療を受けている方のうち、1年間で約8%が何らかの理由で治療を中断していると推計されています[6]。同センターは、受診を中断すると、血糖値の検査や治療上のアドバイスを受ける機会を逃すだけでなく、合併症に早期に気づいて治療を始めることも難しくなると説明しています[6]。同センターによれば、一般的には2週間〜3ヵ月ごとの受診が勧められており、仕事などの都合で頻繁な受診が難しい場合も、適切な受診間隔について医師・医療スタッフと相談することが勧められています[6]。
同センターによると、早期発見のためには、40歳以上74歳までの方が対象の特定健診(メタボ健診)が重要な役割を果たしますが、実際の受診率は58%程度にとどまり、会社員の集団では50〜90%と高い一方、自営業の方・女性・若い方では2〜4割程度と低くなっています[6]。同センターの解説では、国は「健康日本21(第三次)」の中で、糖尿病腎症による年間新規透析導入患者数を2021年の15,271人から2032年度に12,000人へ減らす、治療継続者の割合を2019年の67.6%から2032年度に75%へ増やす、HbA1c8.0%以上(血糖コントロール不良)の方の割合を2032年度に1.0%まで減らす(2019年度時点で男性1.86%・女性0.71%)といった数値目標を掲げています[6]。
すぐに受診が必要なサイン
日本とアメリカ(NIDDK/WHO)の目標比較
「日本の基準は海外と違うのでは」と気になる方のために、糖尿病情報センターとNIDDKが示す代表的な数値目標を比較します。
| 項目 | 日本(日本糖尿病学会 糖尿病治療ガイド2022-2023) | アメリカ(NIDDK) |
|---|---|---|
| HbA1c目標 | 7.0%未満(合併症予防、個人によって6.0〜8.0%未満の3段階)[1] | 多くの人でA1C 7%未満が目標。健康状態によって目標は異なる(NIDDKの解説)[8] |
| 血圧目標 | 収縮期130/拡張期80mmHg未満(合併症の有無・年齢で調整)[1] | 130/80mmHg未満を目標にする人もいる(NIDDKの解説)[8] |
| 推奨される運動量 | 1週間に150分以上、週3日以上(できれば毎日、糖尿病情報センターの解説)[4] | 少なくとも週150分の運動を目標に(NIDDKの解説)[8](WHOも中強度運動を週150分以上と推奨)[7] |
実際に数字を突き合わせてみると、糖尿病情報センターとNIDDKがそれぞれ示すHbA1c 7%未満、血圧130/80mmHg未満、運動週150分以上という3つの主要な目標は、同じ数値を採用しています[1][8]。「日本だけ厳しい/甘い」という単純な話ではなく、国際的にも広く採用されている数字だと分かります。一方で日本糖尿病学会は、達成しやすさに応じて6.0%未満・7.0%未満・8.0%未満という3段階の目標を明確に使い分けている点が特徴で[1]、これは個々の患者の状態に合わせてきめ細かく調整する日本の臨床慣行を反映していると考えられます。
| 適用時期 | 年収の目安 | 計算式 | 100万円の場合 |
|---|---|---|---|
| ~2026年7月診療分 現行 | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 80,100円+(医療費-267,000円)×1% | 87,430円 |
| 2026年8月診療分から 見直し後(第1段階) | 年収約370万~770万円(区分ウ) | 85,800円+1%(PDF原文の表記) | 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small> |
| + 年間上限 53万円(新設) | |||
※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は
厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF)
|JHO確認日:2026-07-16
🖨️ 受診時に持っていくチェックリスト
- 症状はいつから続いているか(喉の渇き・頻尿・体重減少など)
- 現在飲んでいる薬・サプリメント(お薬手帳を持参)
- 直近の体重・血圧・(分かれば)血糖値の記録
- 普段の食事内容が分かる写真やメモ(栄養相談を受ける場合、糖尿病情報センターも食事写真の持参を勧めています[2])
- 主治医に聞きたいこと(例:自分のHbA1cの目標値は?/今の運動量で十分か?/薬は今のままでよいか?)
どの運動を何分行うのが最も効果的か、また減量の目標が万人に同じ割合で当てはまるかについては個人差が大きく、今回参照した糖尿病情報センターなどの資料には一律の「正解」の記載は見当たりませんでした。同センターは、運動の種類・強度・時間帯や、体重減少の具体的な目標値は、必ず主治医・管理栄養士・理学療法士と相談のうえで、ご自身の状態に合わせて決めることを推奨しています[1][4]。
よくある質問
減量はどのくらいを目指せばいいですか?
参考文献
- 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病の治療ってどんなものがあるの?」2024年10月24日更新 https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/010/01.html
- 同「糖尿病の食事のはなし(基本編)」2022年5月16日更新 https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/020/02-1.html
- 同「糖尿病の食事のはなし(実践編)」2021年9月27日改訂 https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/030/02-2.html
- 同「糖尿病の運動のはなし」2016年6月8日改定版 https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/040/03.html
- 厚生労働省「令和6年国民健康・栄養調査 結果公表」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_66279.html
- 国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病に関する統計・調査と社会的な取組み」 https://dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/010/010/04.html
- World Health Organization「Diabetes」Fact sheet, 14 November 2024 https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/diabetes
- National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases(NIDDK)「Managing Diabetes」 https://www.niddk.nih.gov/health-information/diabetes/overview/managing-diabetes
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医療情報に関する重要なお知らせ
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