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消化器疾患 24分で読める 87回

【肝臓の痛みはどこに出る?】右上腹部の違和感から考えられる原因と受診の目安

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「右わき腹の奥がずーんと重い」「右の肋骨の下あたりがチクチク痛む」「背中や右肩まで痛みが広がる」。こうした症状があると、「肝臓が悪いのでは?」と不安になる方が多いのではないでしょうか。

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右わき腹の重い痛み、不安になりますよね。その違和感は、どんな時に強く感じますか?
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しかし、肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、かなり進行するまで自覚症状が出にくい臓器です。一方で、肝臓のまわりの膜(被膜)や、胆のう・胆管・胃腸など周囲の臓器のトラブルでも、同じように右上腹部に痛みや違和感が出ることがあります。

本記事では、日本の公的機関や専門学会の情報をもとに、肝臓の位置と痛みが出やすい場所、肝臓の痛みから考えられる代表的な病気、日常生活で見直せるポイント、そして「いつ医療機関を受診すべきか」の目安をわかりやすく解説します。

「自分の痛みがどの程度心配なのかがわからない」「病院に行くべきか迷っている」という方が、ご自身の状態を整理し、適切なタイミングで受診につなげられることを目指しています。

Japanese Health(JHO)編集部とこの記事の根拠について

Japanese Health(JHO)は、健康と美容に関する情報を提供するオンラインプラットフォームです。膨大な医学文献や公的ガイドラインを整理し、日常生活で活用しやすい形でお届けすることを目指しています。

本記事の内容は、厚生労働省、国立がん研究センター、日本肝臓学会などの国内公的機関・学会の情報や、世界保健機関(WHO)などの国際機関、査読付き医学論文を一次情報源として、JHO編集部がAIツールのサポートを受けつつ、人の目で一つひとつ確認しながら作成しています。

  • 厚生労働省・自治体・公的研究機関:肝炎・肝臓病対策のページ、各種統計・ガイドラインなど、日本人向けの公式情報を優先して参照しています。
  • 国内外の医学会ガイドライン・査読付き論文:日本肝臓学会のガイドラインや国立がん研究センターがん情報サービス、WHO などのエビデンスに基づき、肝疾患の診断・治療・予防に関する要点を整理しています。
  • 教育機関・医療機関・NPOによる一次資料:肝臓の働きや位置、右上腹部痛の原因疾患に関する解説を補うために、専門クリニックや総合病院の情報を参考にしています。

AIツールは、文献の要約や構成案作成の「アシスタント」として活用していますが、公開前には必ず JHO(JapaneseHealth.org)編集委員会が原著資料と照合し、重要な記述を一つひとつ確認しながら、事実関係・数値・URLの妥当性を検証しています。

私たちの運営ポリシーや編集プロセスの詳細は、 運営者情報(JapaneseHealth.org)をご覧ください。

要点まとめ

  • 肝臓は右上腹部(右の肋骨の内側)に位置し、痛みが出る場合は「右上腹部の重さ・張り・鈍い痛み」として感じることが多いが、そもそも痛みが出ないまま進行する肝疾患も少なくありません。
  • 痛みの原因には、ウイルス性肝炎やアルコール性肝障害、脂肪肝・非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、肝がん、肝膿瘍・肝嚢胞、肝周囲炎(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群)など、さまざまな病気が含まれます。
  • 黄疸(皮膚や白目が黄色い)、濃い色の尿、白っぽい便、腹部膨満、むくみ、強い倦怠感、発熱、急激な体重減少などを伴う場合は、早めの受診が特に重要です。
  • 生活習慣の見直し(飲酒量のコントロール、体重管理、バランスの良い食事、自己判断での鎮痛薬乱用を避ける)により、肝臓への負担を減らし、脂肪肝などの段階であれば改善を目指せることもあります。
  • 我慢できないほどの腹痛、冷や汗や息苦しさ、意識がもうろうとするなどの症状がある場合は、迷わず119番通報や救急外来受診を検討してください。

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第1部:肝臓の位置・働きと、日常生活の見直し

まずは「そもそも肝臓はどこにあって、どんな働きをしているのか」「なぜ右上腹部の痛みと関係するのか」を押さえておきましょう。そのうえで、生活習慣のなかで肝臓に負担をかけてしまいがちなポイントを整理します。

1.1. 肝臓はどこにあって、どう痛む? — 基本的な仕組み

肝臓は、人間の体の中で最大の臓器のひとつで、成人では重さが約1,200〜1,500gほどあります。体の右上腹部、右の肋骨の内側に位置し、多くの部分が肋骨で守られているため、正常な状態では外から触ることはできません。1

肝臓は「体内の化学工場」とも呼ばれ、糖・脂質・タンパク質の代謝、毒素の解毒、薬の代謝、胆汁の産生・分泌など、500以上ともいわれる多くの働きを担っています。2 そのため、肝臓が障害されると、全身のだるさやむくみ、黄疸など、さまざまな症状として現れることがあります。

一方で、「肝臓そのもの」は痛みを感じにくい臓器です。痛みとして感じるのは主に、肝臓を包む薄い膜(肝被膜)が腫れによって引き伸ばされたり、周囲の臓器や神経が圧迫されたりしたときです。そのため、肝臓に炎症や腫瘍ができて大きくなると、右上腹部に重苦しさや鈍い痛み、押さえたときの圧痛として自覚されることがあります。3

痛みの感じ方は人によっても、原因となる病気によってもさまざまで、

  • 鈍く重い痛み・張った感じ(例:脂肪肝、慢性肝炎の一部)
  • 急に強くなる激しい痛み(例:急性肝炎の一部、肝膿瘍、胆のう・胆管の病気など)
  • 深呼吸や咳、体位の変化で強くなる刺すような痛み(例:肝周囲炎、胆のう炎など)
  • 右肩や背中に響くような放散痛(横隔膜への刺激による「関連痛」)

など、さまざまなタイプがあります。痛みの性質や持続時間、発熱・黄疸・体重減少などの伴う症状も、原因疾患を見分けるための重要なヒントになります。

1.2. 肝臓に負担をかける「NG習慣」とよくある勘違い

肝臓の痛みや肝機能異常の背景には、生活習慣が大きく関わっていることが少なくありません。厚生労働省や日本肝臓学会などの資料でも、飲酒・肥満・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病が肝疾患のリスクとして繰り返し挙げられています。34

特に注意したいNG習慣の例を挙げてみます。

  • 大量飲酒・毎日の多量飲酒
    日本酒に換算して1日数合以上の飲酒を長期間続けると、脂肪肝からアルコール性肝炎、肝硬変へと進行するリスクが高くなります。5
  • 暴飲暴食・高脂肪・高糖質の食事
    揚げ物・スイーツ・甘い飲み物、夜遅い時間の食事が続くと、肝臓に脂肪がたまりやすくなり、非アルコール性脂肪肝(NAFLD)や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)のリスクが高まります。6
  • 運動不足と肥満
    体重増加や内臓脂肪の増加は、脂肪肝や2型糖尿病、脂質異常症などを介して肝臓への負担を増やします。
  • 自己判断での市販薬・サプリメントの長期使用
    解熱鎮痛薬や漢方薬・サプリメントなども、用量・用法を守らず長期間飲み続けると薬物性肝障害の原因になる場合があります。特に複数の薬を同時に飲んでいる場合は、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。2
  • 健診異常を放置してしまう
    健康診断で「AST・ALT・γ-GTP上昇」「脂肪肝の疑い」などを指摘されても、症状がないからと放置すると、気づかないうちに病気が進行するおそれがあります。

「疲れたから肝臓の薬(ドリンク)を飲めば安心」「お酒を飲んだ後に肝臓サプリを飲めばリセットされる」といったイメージを持たれがちですが、科学的なエビデンスが十分でない製品も多くあります。基本は、飲酒量や食生活・体重など、生活習慣そのものを見直すことが肝臓を守るうえで最も重要です。

表1:肝臓の不調セルフチェックリスト(例)
こんな症状・状況はありませんか? 考えられる主な背景・原因カテゴリ
右の肋骨の下あたりが重い・張る・押すと痛い 肝臓の腫れ(肝炎・脂肪肝など)、胆のう・胆管の病気 など
お酒をたくさん飲んだ翌日に右上腹部が痛む アルコール性肝障害、脂肪肝の悪化 など
黄疸(皮膚や白目が黄色い)、濃い色の尿が続く 肝炎、胆道系の閉塞、肝硬変・肝がん など
強い倦怠感・微熱・食欲不振が続く ウイルス性肝炎、薬物性肝障害、肝膿瘍などの感染症 など
急に体重が減った・お腹が張ってきた 進行した肝硬変、肝がん、腹水の貯留 など

第2部:肝臓の病気で起こる痛みと、全身症状の関係

肝臓の病気では、「痛み」だけでなく、倦怠感や黄疸、むくみ、かゆみなど、全身にさまざまなサインが現れます。ここでは、特に肝臓の痛みと一緒に出やすい症状の組み合わせを整理し、どのようなときに注意すべきかを解説します。

2.1. 右上腹部の鈍い痛み・重さと一緒に出やすい症状

慢性肝炎や脂肪肝など、比較的ゆっくり進行する病気では、右上腹部に「鈍い痛み」「重さ」「張り」を感じる程度のことが多く、はっきりした痛みとして自覚しない場合も少なくありません。7

その一方で、次のような症状が同時にみられる場合は、慢性肝疾患が進行しているサインの可能性があります。

  • 全身のだるさ・疲れやすさ
  • 食欲不振・吐き気
  • 体重減少
  • 黄疸(皮膚や白目が黄色い)
  • 足のむくみ・お腹の張り(腹水)
  • 夜間のかゆみ

国立がん研究センターがん情報サービスによると、肝細胞がんの背景にはB型・C型肝炎や脂肪肝炎、肝硬変などの慢性肝疾患を伴っていることが多く、病気が進行すると腹部のしこりや圧迫感、痛みが現れることがあります。8

2.2. 急に強くなった右上腹部痛・発熱・悪寒

急性肝炎や肝膿瘍(肝臓に膿がたまる病気)などでは、比較的急に症状が悪化し、右上腹部の強い痛みや発熱、悪寒、全身のだるさなどを伴うことがあります。9

また、胆のう炎や胆管炎など胆道系の感染症も、右上腹部〜みぞおちの強い痛み・発熱・黄疸などを伴い、早期の治療が必要な病気です。痛みが急に強くなったり、38度以上の発熱や吐き気・嘔吐を伴ったりする場合は、早めに消化器内科や救急外来を受診しましょう。

2.3. 痛みがほとんどないのに進行する「沈黙の臓器」としての肝臓

肝臓は大きな予備能力をもつ臓器で、かなり機能が低下するまで目立った症状が出ないことが多く、「沈黙の臓器」と呼ばれています。28

例えば、脂肪肝や初期の慢性肝炎では、健診の血液検査で肝機能異常が見つかるまで本人はまったく自覚していないケースがよくあります。そのため、

  • 毎年の健康診断でAST・ALT・γ-GTPなどの肝機能値を確認する
  • B型・C型肝炎ウイルスの検査結果を放置しない
  • 異常を指摘されたら、専門的な検査(腹部超音波検査など)につなげる

といった「痛みが出る前」の段階でのチェックが非常に重要です。

第3部:肝臓の痛みから考えられる代表的な疾患

ここでは、「肝臓の痛み」「右上腹部の痛み」と関係が深い代表的な病気を取り上げ、痛みの特徴やその他の症状、診断・治療の概要を紹介します。自己診断は危険ですが、自分の状態を整理する参考になります。

3.1. ウイルス性肝炎(B型肝炎・C型肝炎など)

B型・C型肝炎ウイルスなどによって肝臓に炎症が起きる病気です。厚生労働省の肝炎対策の資料でも、日本ではB型・C型肝炎が肝硬変や肝がんの主要な原因となっていることが示されています。10

主な特徴は次の通りです。

  • 急性期:発熱、強い倦怠感、食欲不振、吐き気、右上腹部の重さ・痛み、黄疸など。
  • 慢性期:自覚症状が乏しいが、徐々に肝機能が低下し、進行するとむくみ・腹水・出血傾向など肝硬変の症状が出てくる。

現在は、C型肝炎に対しては経口薬による治療でウイルスを排除できるようになっており、B型肝炎に対しても抗ウイルス薬による長期管理が行われています。いずれも専門的な判断が必要なため、「肝炎ウイルス陽性」と言われたら、必ず肝臓専門医や消化器内科でのフォローを受けましょう。

3.2. アルコール性肝障害(アルコール性肝炎・肝硬変)

長期間にわたる多量飲酒によって肝臓に脂肪がたまり、炎症が起こり、最終的には肝硬変へと進行していく病気です。日本の肝臓専門クリニックの解説でも、1日あたり日本酒換算で3合程度以上の常習飲酒を5年以上続けると、アルコール性肝障害のリスクが高まるとされています。5

主な症状は、

  • 右上腹部の痛み・圧痛
  • 発熱・倦怠感
  • 黄疸・吐き気・下痢

などで、放置すると肝硬変や肝がんへ進展するリスクが高まります。治療の基本は「禁酒」であり、早い段階で完全に飲酒をやめることで、脂肪肝や炎症の部分は改善が期待できることもあります。

3.3. 脂肪肝・非アルコール性脂肪肝炎(NAFLD/NASH)

脂肪肝は、肝臓に中性脂肪がたまりすぎた状態で、肥満・糖尿病・脂質異常症・高血圧などの生活習慣病と深く関係しています。アルコールをあまり飲まない人でも、食べ過ぎや運動不足、内臓脂肪の増加などによって脂肪肝になります。6

多くの場合、脂肪肝そのものには自覚症状がほとんどありませんが、人によっては右上腹部の重さや張りを感じることがあります。脂肪肝の一部は、炎症や線維化を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)へ進行し、さらに肝硬変や肝がんのリスクが高まるとされ、日本肝臓学会のガイドラインでも体重減少・運動療法などが推奨されています。11

脂肪肝の改善には、食事・運動・体重管理が中心となります。無理な短期ダイエットではなく、数か月〜1年単位で、少しずつ体重を減らしていくイメージが大切です。

3.4. 肝膿瘍・肝嚢胞など(肝臓にできる「かたまり」)

肝膿瘍は、細菌や寄生虫の感染によって肝臓の中に膿のたまり(膿瘍)ができる病気で、高熱や悪寒、右上腹部の強い痛みを伴うことが多く、抗菌薬やドレナージなどの治療が必要です。9

一方、肝嚢胞(のうほう)は、肝臓の中に液体がたまった袋状の構造ができる状態で、多くは良性で症状もありません。ただし、嚢胞が非常に大きくなった場合などには、右上腹部の違和感や「お腹が張っている感じ」が出ることがあります。嚢胞内出血などが起こると、急な腹痛が出ることもあります。

いずれも、腹部超音波検査やCT、MRIなどの画像診断で評価され、必要に応じて専門的な治療が検討されます。

3.5. 肝周囲炎(フィッツ・ヒュー・カーティス症候群)

フィッツ・ヒュー・カーティス症候群は、主に若い女性に多い病気で、クラミジアや淋菌などの性感染症を背景に、骨盤内炎症性疾患(PID)が肝臓の表面に広がり、肝臓のまわりに炎症を起こす状態です。12

典型的には、

  • 右上腹部に鋭い・刺すような痛み
  • 深呼吸や咳・体位変換で痛みが強くなる
  • 軽い発熱・下腹部痛・おりものの異常などを伴うこともある

といった症状がみられ、胆のう炎や肋骨の痛みと間違われることもあります。診断には婦人科や感染症の専門家の評価が必要で、抗菌薬による治療が行われます。

3.6. 外傷(転倒・交通事故などによる肝損傷)

交通事故や高所からの転落、激しいスポーツ中の衝突などで腹部に強い外力が加わると、肝臓が損傷されることがあります。肝臓は血流が豊富な臓器のため、損傷が大きいと腹腔内出血を起こし、生命に関わる危険な状態になることもあります。

外傷後に右上腹部の強い痛み・お腹の張り・血圧低下・冷や汗・意識がもうろうとするなどの症状がある場合は、迷わず救急車(119番)を呼び、救急外来での評価が必要です。

3.7. 肝がん(肝細胞がん)

肝がんの多くは、B型・C型肝炎や脂肪肝炎、アルコール性肝障害など、慢性的な肝疾患の延長として発生します。国立がん研究センターによると、肝細胞がんは初期にはほとんど自覚症状がなく、進行すると腹部のしこりや圧迫感、右上腹部の痛み、倦怠感、黄疸などが現れることがあります。813

背景に肝炎ウイルス感染や肝硬変がある人は、痛みが出る前の段階で、定期的な超音波検査や腫瘍マーカー(AFPなど)の測定による早期発見が重要です。近年は、手術・局所療法・肝動脈塞栓術・全身薬物療法など、病期に応じたさまざまな治療法が組み合わされるようになっています。

第4部:今日から始める肝臓をいたわるアクションプラン

原因が何であれ、「肝臓に負担をかけすぎない生活」を意識することは、多くの人にとってプラスになります。ここでは、今すぐできる対策から、中長期的に取り組みたい生活改善まで、レベル別に整理します。

表2:肝臓を守るための改善アクションプラン(例)
ステップ アクション 具体例
Level 1:今日からできること 飲酒量を意識して減らす・「休肝日」をつくる 「今日は飲み会だけ」「家でもう一杯」などのダブル飲酒をやめ、週に2〜3日はアルコールを飲まない日を決める。
Level 1:今日からできること 市販薬・サプリメントを見直す 複数の鎮痛薬や漢方・サプリを併用していないかチェックし、自己判断で長期継続しているものがあれば一度中止して医師・薬剤師に相談する。
Level 2:今週〜数か月で取り組むこと 体重管理・食生活の改善 揚げ物・甘い飲み物・夜遅い食事を減らし、野菜・魚・大豆製品を増やす。エレベーターではなく階段を使うなど、日常の活動量を少しずつ増やす。
Level 2:今週〜数か月で取り組むこと 定期健診と肝機能のフォロー 会社や自治体の健康診断でAST・ALT・γ-GTP・HBV/HCVの結果を必ず確認し、異常があれば放置せずに医療機関で再検査を受ける。
Level 3:長期的に続けたいこと 主治医との長期フォローアップ B型・C型肝炎、脂肪肝、肝硬変などを指摘された場合は、自己判断で通院をやめず、主治医と相談しながら定期的な採血・画像検査を続ける。

「全部を完璧にやらなければ」と考えると続きません。できそうなものから1つずつ始め、家族やパートナーと協力しながら、少しずつ生活全体を整えていくことが大切です。

第5部:専門家への相談 — いつ・どこで・どのように?

最後に、「どのような症状があれば受診を急ぐべきか」「どの診療科を選べばよいか」「診察時に伝えておきたいポイント」など、実際に医療機関を受診する際に役立つ情報をまとめます。

5.1. すぐに受診を検討すべき危険なサイン

  • 右上腹部の強い痛みが突然出現し、時間とともに悪化している
  • 38度以上の発熱・悪寒・震えを伴う右上腹部痛
  • 黄疸(皮膚・白目がはっきり黄色い)、濃い色の尿、白っぽい便が続く
  • 意識がもうろうとする、会話がかみ合わない、異常な眠気が強い
  • 冷や汗・息苦しさ・血圧低下などショックを疑う症状
  • 外傷後(交通事故・転倒・スポーツなど)の右上腹部痛

これらの症状がある場合は、自己判断で様子をみずに、救急外来や救急相談窓口に連絡し、必要であれば119番通報も検討してください。

5.2. 症状に応じた診療科の選び方

  • まずは内科・消化器内科へ
    多くの肝臓疾患や胆のう・胆管のトラブルは、内科・消化器内科で診断・治療の入口になります。健診異常や軽い右上腹部の違和感でも、一度相談してみる価値があります。
  • 肝臓専門医(肝臓内科・消化器病専門医など)
    慢性肝炎や肝硬変、脂肪肝炎、自己免疫性肝炎など、専門的なフォローが必要な場合には、肝臓専門医が所属する医療機関への紹介が行われます。
  • 婦人科
    若い女性で右上腹部の鋭い痛みと下腹部痛・おりものの異常などがある場合は、フィッツ・ヒュー・カーティス症候群など婦人科疾患の可能性も考え、婦人科での評価が必要になることがあります。14
  • 救急外来
    我慢できないほどの痛み、ショック症状、外傷後の腹痛など、緊急性が高い場合は救急外来での対応が優先されます。

5.3. 診察時に持参すると役立つものと費用の目安

  • 最近の健康診断結果(肝機能・ウイルス検査など)
  • 現在服用している薬・サプリメントのリストやお薬手帳
  • 痛みの出るタイミング・持続時間・強さ・伴う症状を書いたメモ
  • 飲酒量(1週間単位での目安)や体重の変化がわかる情報

日本では、公的医療保険に加入していれば、診察や多くの検査・治療について自己負担は原則3割(高齢者は1〜2割の場合も)となります。費用は医療機関や検査内容によって異なるため、心配な場合は受診前に医療機関へ問い合わせておくと安心です。

よくある質問

Q1: 肝臓の痛みは具体的にどこに出ますか?

肝臓は右上腹部、右の肋骨の内側に位置しているため、痛みや違和感が出る場合は「右の肋骨の下あたり」「みぞおちのやや右側」に鈍い痛みや重さ、張った感じとして現れることが多いです。13

ただし、肝臓そのものは痛みを感じにくく、腫れによって被膜が引き伸ばされたり、周囲の臓器が圧迫されたりしたときに痛みを感じます。そのため、胆のう・胆管・胃十二指腸・大腸など、ほかの臓器の病気でも似た位置に痛みが出ることがあります。

Q2: 肝臓が悪くても痛みが出ないことはありますか?

はい、あります。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、脂肪肝や初期の慢性肝炎、肝硬変の初期などでは、ほとんど痛みを感じないまま進行することがよくあります。28

そのため、「痛くないから大丈夫」と自己判断せず、毎年の健康診断で肝機能や肝炎ウイルスの有無を確認し、異常があれば医療機関で詳しい検査を受けることが大切です。

Q3: お酒を飲んだ翌日に右上腹部が痛いのは、アルコール性肝炎でしょうか?

多量飲酒の翌日に右上腹部の違和感や痛みを自覚する場合、アルコールによって肝臓に負担がかかっている可能性があります。ただし、胆のうや胃腸など別の臓器の影響であることもあり、痛みだけでアルコール性肝炎と断定することはできません。5

週のほとんどで大量飲酒を続けている場合や、肝機能異常を指摘されている場合は、早めに内科・消化器内科を受診し、飲酒量についても正直に相談しましょう。自己判断での飲み続けは、肝硬変や肝がんのリスクを高めます。

Q4: 右肩や背中が痛いときも、肝臓が原因のことがありますか?

肝臓や胆のうの炎症・腫瘍などで、横隔膜が刺激されると、その刺激が神経を介して右肩や肩甲骨周囲の痛みとして感じられることがあります(関連痛)。713

一方で、肩こりや筋肉痛、頚椎のトラブルなど、整形外科的な原因で右肩や背中が痛くなることも多いため、「肩だけが痛い」場合はまず整形外科的な原因が考えられます。右上腹部の痛みを同時に自覚している場合や、黄疸・発熱などを伴う場合は、消化器内科に相談してみるとよいでしょう。

Q5: 市販の痛み止めを飲めば様子を見ても大丈夫ですか?

一時的な軽い痛みであれば、市販の解熱鎮痛薬で症状が和らぐこともありますが、自己判断で痛み止めを飲み続けるのはおすすめできません。薬の種類や量によっては、かえって肝臓に負担をかけ、薬物性肝障害を起こす可能性もあります。2

特に、「痛み止めがないと生活できないほどの痛み」「数日以上続く腹痛」「発熱や黄疸を伴う痛み」の場合は、鎮痛薬でごまかさず、早めに医療機関を受診してください。

Q6: どのくらい続いたら病院に行くべきですか?

右上腹部の軽い違和感や鈍い痛みが数日〜1週間以上続く場合や、繰り返し同じ場所が痛くなる場合は、一度内科・消化器内科を受診することをおすすめします。9

とくに、痛みと一緒に黄疸・発熱・濃い尿・白っぽい便・体重減少・強い倦怠感などがある場合は、早めの受診が重要です。夜間・休日であっても、我慢できないほどの痛みやショック症状がある場合は、救急外来を検討してください。

Q7: 若い女性の右上腹部痛でも、肝臓の病気を疑うべきでしょうか?

若い女性の右上腹部痛では、胆のう・胆管・胃十二指腸の病気に加えて、フィッツ・ヒュー・カーティス症候群(骨盤内炎症性疾患に伴う肝周囲炎)など、婦人科領域の病気が背景にあることもあります。1214

下腹部痛やおりものの異常、性交時痛、発熱などを伴う場合は、消化器内科だけでなく婦人科での評価も重要です。年齢にかかわらず、「いつもと違う」「我慢できない」痛みがあれば、早めの受診を心がけてください。

Q8: 健診で脂肪肝と言われました。痛みがなければ放置しても大丈夫ですか?

脂肪肝は多くの場合痛みを伴いませんが、「放置してもよい」という意味ではありません。脂肪肝の一部は炎症や線維化を伴う非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に進行し、さらに肝硬変や肝がんのリスクが高まることが分かっています。11

体重・血糖・脂質などを総合的に管理し、主治医と相談しながら食事・運動療法を続けることが、長期的に肝臓を守るうえで重要です。

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結論:この記事から持ち帰ってほしいこと

肝臓は右上腹部に位置し、痛みが出る場合は「右の肋骨の下あたりの重さ・張り・鈍い痛み」として感じることが多い一方で、かなり進行するまで自覚症状が乏しい「沈黙の臓器」でもあります。

右上腹部の痛みや違和感があるとき、原因は肝臓そのものの病気だけでなく、胆のう・胆管・胃腸・婦人科疾患・外傷など、多岐にわたります。自己判断で様子を見続けたり、市販薬でごまかしたりする前に、「痛みの場所・性質・いつから続いているか」「発熱や黄疸、体重減少などの有無」を整理し、必要に応じて内科・消化器内科や婦人科、救急外来を受診してください。

同時に、飲酒量の見直し、食生活・体重管理、定期的な健康診断の活用など、今日からできる小さな一歩も、将来の肝臓病リスクを減らすうえで大きな意味があります。「自分一人で抱え込まず、必要なときには専門家に頼ること」も、健康な毎日を守るための大切な選択肢のひとつです。

この記事の編集体制と情報の取り扱いについて

Japanese Health(JHO)は、信頼できる公的情報源と査読付き研究に基づいて、健康・医療・美容に関する情報をわかりやすくお届けすることを目指しています。

本記事の原稿は、最新のAI技術を活用して下調べと構成案を作成したうえで、 JHO編集部が一次資料(ガイドライン・論文・公的サイトなど)と照合しながら、内容・表現・数値・URLの妥当性を人の目で一つひとつ確認しています。最終的な掲載判断はすべてJHO編集部が行っています。

ただし、本サイトの情報はあくまで一般的な情報提供を目的としており、個々の症状に対する診断や治療の決定を直接行うものではありません。気になる症状がある場合や、治療の変更を検討される際は、必ず医師などの医療専門家にご相談ください。

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免責事項 本記事は情報提供のみを目的としており、専門的な医学的助言や診断、治療に代わるものではありません。健康上の懸念がある場合や、治療内容の変更・中止等を検討される際には、必ず資格のある医療専門家にご相談ください。

参考文献

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  2. Cleveland Clinic. Liver Disease: Symptoms, Causes & Treatment. https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/17179-liver-disease (最終アクセス日:2025-11-30)

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  9. 千寿総合内科クリニック. 右上腹部に違和感や痛みがある場合、考えられる病気と受診すべき診療科. https://www.senju-ge.jp/media/right-upper-abdominal-pain (最終アクセス日:2025-11-30)

  10. JCHO北信総合病院. 医療の現場から『フィッツ・ヒュー・カーティス症候群』. https://hokushin.jcho.go.jp/news/iryounogennba201210/ (最終アクセス日:2025-11-30)

  11. 8丁目堀クリニック. 右側の脇腹が痛い時は何の病気が考えられますか?. https://www.8chobori.clinic/column/19/ (最終アクセス日:2025-11-30)

  12. micro-CTC マガジン. 肝臓がんの初期症状は?原因・自覚症状・早期発見が大切な理由. https://micro-ctc.cellcloud.co.jp/magazine/liver-cancer-early-symptoms (最終アクセス日:2025-11-30)

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Trinh Van Dieu

Trinh Van Dieu

ITエンジニア(17年)・Japanese Health 運営者

ベトナム在住のITエンジニア。17年の技術経験を活かし、日本の公的医療機関の情報をAI技術で整理・発信しています。

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