コンテンツへスキップ
お問い合わせ
スポンサーリンク
糖尿病 24分で読める 11回

糖尿病と脱水・入浴の注意点|水分補給法

スポンサーリンク
📍 このテーマ: 糖尿病ペディア →
文字サイズ





糖尿病と脱水・入浴の注意点|水分補給と足浴の安全な進め方

受診の目安チェック・無料

この症状、いつ受診すべきか確認しますか?

回答に合わせて必要な質問だけを表示します。診断は行いません。

症状はいつから続いていますか?

回答により質問数が変わります・途中でいつでも記事に戻れます

スポンサーリンク
この症状、放置して大丈夫?次に確認すべきこと 関連記事
この記事では答えていない疑問です — 読み終えたら、続けてご確認ください
糖尿病で気分が落ち込むのはなぜ? 記事へ 血糖値への影響は? 記事へ オメガ3は効果ある? 記事へ 食べても大丈夫なサインは? 記事へ
この記事で気になったことを、AIにそのまま聞けます
健康アドバイザーオンライン ・ 24時間対応 無料
糖尿病で脱水や入浴が心配なのですね。いつ頃から気になっていますか?
気になるものを、タップするだけ
厚生労働省・査読論文などの一次情報源をもとに、あなたの状況に合わせてお答えします

結論から言うと、糖尿病情報センターの解説によれば糖尿病がある人は血糖値が高いときの多尿・口渇によって気づかないうちに脱水に傾きやすく[2]、糖尿病神経障害があると熱さへの感覚が鈍くなるため入浴中や湯たんぽでの低温やけどにも注意が必要です[6]。

特にSGLT2阻害薬を服用している人は、薬の作用で尿量が増えるぶん脱水のリスクが上がることが知られており、日本糖尿病学会は水分をこまめにとるよう指導することを推奨しています[1]。「お湯を飲めば血糖値が下がる」といった直接的な効果を示す公的な根拠はなく、この記事では水分補給と入浴・足浴を安全に行うための実践的なポイントを、公的機関の情報にもとづいて整理します。

要点まとめ

  • 糖尿病情報センターの資料によれば、血糖値が高いと多尿・口渇が起こりやすく、水分補給を意識しないと脱水に傾きやすいとされています[2]
  • 日本糖尿病学会の資材では、SGLT2阻害薬を服用中の人は尿量が増える分、脱水リスクがさらに上がるとされています[1]
  • 糖尿病情報センターの解説では、神経障害があると足の感覚が鈍くなり、熱いお湯でも気づかず低温やけどをすることがあるとされています[6]
  • 日本糖尿病学会の資材でも、お湯を飲むこと自体に血糖値を下げる直接効果があるという根拠は示されていません[1]
  • 日本小児・思春期糖尿病学会の資料では、吐き気・嘔吐・強い腹痛・甘いにおいの息・意識がもうろうとする場合は速やかに受診するよう呼びかけられています[4]

編集方針:JHO編集部がAIツールの支援を受け、厚生労働省・日本糖尿病学会・日本小児思春期糖尿病学会など公的機関・学会の一次情報と照合して作成しています。数値・基準はガイドライン改定により変わることがあるため、最新情報は主治医・薬剤師にご確認ください(2026年7月時点の公開情報にもとづきます)。

脱水リスク早見自己チェック(あてはまる項目をご確認ください)

  • □ SGLT2阻害薬を服用している
  • □ 利尿薬を併用している、または高齢である
  • □ 食欲が落ちている・下痢や嘔吐がある(シックデイ)
  • □ 足のしびれ・感覚低下を指摘されたことがある
  • □ 暑い時期や入浴・運動で汗を多くかいた

日本糖尿病学会の資材にもとづくと、2つ以上あてはまる場合はこまめな水分補給と入浴前の温度確認をいつもより意識し、体調が悪化するときは早めに主治医へ相談してください[1]。

脱水が起こりやすい理由 血糖値が高いと尿に糖が出るときに水分も一緒に排出される(浸透圧利尿)ため、多尿・口渇が起こり脱水に傾きやすい[2]。SGLT2阻害薬はこの利尿作用をさらに強める[1]
入浴・足浴で気をつけること 糖尿病神経障害があると足の感覚が鈍くなり、熱いお湯でも気づかずやけどをすることがあるため、湯船に入る前に手やお湯の温度計で温度を確認する[3]
すぐ受診すべきサイン のどの渇き・多尿に加えて、吐き気・嘔吐・腹痛・甘いにおいの息・強い倦怠感・意識がぼんやりするなどがあれば、糖尿病ケトアシドーシスなど急性合併症の可能性があるため速やかに医療機関へ[4]

今の血圧・脈拍を確かめる

数値を入れると、日本高血圧学会の血圧値の分類と「次にすること」を表示します。記録はこの端末の中だけに保存され、登録は不要です。

身長と体重からBMIも調べる

これは診断ではありません。入力された数値を日本高血圧学会の血圧値の分類(高血圧の基準は診察室 140/90mmHg以上・家庭 135/85mmHg以上)に当てはめて「受診の目安」を機械的に示すもので、医師の診察に代わるものではありません。日本高血圧学会「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では、降圧目標は年齢によらず診察室 130/80mmHg未満・家庭 125/75mmHg未満とされています。脈拍の目安は学会の分類ではなく一般的な参考範囲です。

糖尿病の人はなぜ脱水しやすいのか(結論から言うと ✦)

糖尿病がある人が脱水しやすい最大の理由は、血糖値が高い状態が続くと腎臓が余分な糖を尿として排出しようとし、その際に糖と一緒に大量の水分も体外へ出てしまう浸透圧利尿という現象が起こるためです。糖尿病情報センターの資料でも、高血糖の主な症状として尿の回数の増加やのどの渇きが挙げられています[2]。この結果、のどの渇き(口渇)とおしっこの回数・量の増加(多尿)が同時に起こり、水分を意識してとらないと体の中の水分バランスがどんどんマイナスに傾いていきます。日本小児・思春期糖尿病学会が公開している患者向け資料でも、高血糖のときの主な症状として「多飲(たくさん飲む)、多尿(おしっこが多い)、口渇(のどがかわく)」に加えて、だるさや体重減少が挙げられています[4]。

さらに、日本糖尿病学会によれば、糖尿病治療薬の中でもSGLT2阻害薬(腎臓の近位尿細管で糖の再吸収を防ぎ、尿として糖を排出させることで血糖値を下げる薬)は、その作用の仕組み自体が尿量を増やす方向にはたらくため、脱水のリスクをもともと高めやすい薬として知られています[1]。日本糖尿病学会がまとめたSGLT2阻害薬の適正使用に関する資材では、患者への説明・指導のポイントとして水分補給の重要度が高く位置づけられており、特に高齢者や利尿薬を併用している人、食事量が減っている人では脱水に注意するよう求めています[1]。

つまり、糖尿病そのものが持つ「血糖値が高いほど脱水しやすい」という性質に、一部の薬の作用が重なることで、本人が意識している以上に体の水分が失われやすい状態になっているケースが少なくありません。「暑くないから大丈夫」「あまりのどが渇いていないから平気」という自己判断だけに頼らず、日頃から意識的に水分をとる習慣が大切です。

SGLT2阻害薬を服用中の人が特に注意したいポイント

SGLT2阻害薬(一般名の語尾に「〜グリフロジン」とつく薬が多い)を服用している場合、次のような場面では特に脱水のリスクが上がりやすいとされています。日本糖尿病学会の資材では、利尿薬の併用、高齢者、食事摂取量の低下、下痢・嘔吐をともなう体調不良(シックデイ)のときに、脱水に対する注意を強めるよう説明されています[1]。

  • 利尿薬(血圧の薬などに含まれることがある)を一緒に服用している
  • 高齢で、もともとのどの渇きを感じにくい
  • 食欲が落ちている、下痢や嘔吐がある(シックデイ)
  • 暑い時期や、運動・入浴などで汗を多くかいたとき

日本糖尿病学会の資材でも、これらに当てはまる場合でも薬を自己判断で減らしたり中止したりすることは避けるよう説明されています[1]。体調が悪いときの薬の飲み方(シックデイルール)は主治医ごとに指示が異なるため、あらかじめ「食事がとれないときはどうするか」を主治医に確認しておくことが、緊急時にあわてないための備えになります。

ケトアシドーシス・高浸透圧高血糖症候群という「脱水が引き金になる急性合併症」

脱水と血糖コントロールの乱れが重なると、糖尿病の急性合併症である糖尿病ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖症候群につながることがあります。日本小児・思春期糖尿病学会の資料によると、インスリンが不足した状態で体が脂肪を分解してエネルギーを作ろうとすると「ケトン体」という物質が血液中にたまり、血液が酸性に傾くのがケトアシドーシスで、同学会の資料では症状として「のどがかわく、おしっこが多くなる、おなかがいたくなる、はき気がする、はく、甘いにおいのする息」が挙げられ、進行すると意識がはっきりしなくなることもあるとされています[4]。同学会の資料は、ケトアシドーシスの治療には点滴が必要になるため、これらの症状に気づいたらすぐに病院へ行くよう呼びかけています[4]。

もう一つ注意したいのが、高齢の2型糖尿病の人に多いとされる高浸透圧高血糖症候群です。著しい高血糖の状態で水分を十分にとれないでいると、血液が濃縮され、意識障害やけいれんなどを起こすことがあります。インスリンがある程度分泌されているためケトアシドーシスほど強い酸性化は起こりにくい一方、脱水そのものは重症化しやすいとされ、感染症や体調不良(シックデイ)、水分摂取不足がきっかけになりやすい病態です。どちらも自己判断で経過をみてよいものではなく、疑わしい症状があれば速やかな受診が必要な状態です。

受診の目安(この段階に入ったら救急受診を検討):日本小児・思春期糖尿病学会の資料が示す目安として、のどの渇き・多尿に加えて、吐き気・嘔吐・強い腹痛・甘いにおいの息・強い倦怠感・呼びかけへの反応が鈍い/意識がもうろうとしている、のいずれかがある場合は、様子見をせず速やかに医療機関を受診してください[4]。夜間・休日で判断に迷う場合は、地域の救急相談窓口(例:#7119、多くの地域で24時間対応)に電話で相談する方法もあります。同学会の資料でも、体調不良が2〜3日以上続き、水分や食事がとれない状態が改善しない場合は様子を見ずに医療機関へ相談するよう勧められています[4]。

水分補給の正しいとり方——「お湯だから効く」わけではない

ここで整理しておきたいのは、「白湯(さゆ)やお湯を飲むこと自体に血糖値を下げる効果がある」という公的な根拠は見当たらないということです。厚生労働省や日本糖尿病学会の資料が伝えているのは、あくまで「脱水を防ぐために、こまめに水分をとること」の重要性であり[1]、お湯・常温の水・冷たい水のどれを選ぶかは、あくまで「無理なく続けられるか」「体を冷やしすぎないか」という飲みやすさの観点で選ぶのが基本です。冷たい水が苦手な人や、就寝前・起床後に体を冷やしたくない人にとっては、白湯や常温の水のほうが量を確保しやすいという実用上のメリットはありますが、これは水分摂取の「継続しやすさ」の話であり、糖尿病そのものへの治療効果ではありません。

水分補給で避けたいのが、清涼飲料水やジュースなど糖分を多く含む飲み物でこまめに水分をとろうとすることです。高血糖の状態で糖分を含む飲料を大量に飲み続けると、かえって血糖値を押し上げ、「ペットボトル症候群」と呼ばれる急性の高血糖状態(ケトアシドーシスに至ることもある)を招くおそれがあります。日常の水分補給は水・お茶(無糖)・白湯を基本とし、味つけのある飲料は避けることが大切です。

飲み物を選ぶときのポイントを整理すると、日常の基本は「水・お茶(無糖)・白湯」の3つで十分であり、特別な機能性飲料やサプリメントを追加購入する必要はありません。冷たい水を一気に大量に飲むと、かえって胃がもたれて量を飲めなくなることもあるため、常温に近い水や白湯を、1回にコップ1杯程度、こまめに分けて飲むほうが結果的にたくさんの水分をとりやすいという人も少なくありません。逆に、暑い時期に汗を大量にかいたときは、水だけでなく塩分も一緒に補うことが必要になる場合があるため、状況に応じて経口補水液を使い分けるとよいでしょう。

下痢・嘔吐・発熱などで体調が悪いときは、水分だけでなく、汗や下痢で失われた塩分も適切に補える経口補水液が役立ちます。環境省の熱中症環境保健マニュアルでも、大量の発汗があった場合は塩分を補える経口補水液やスポーツドリンクが有用とされる一方、糖分を多く含む製品もあるため飲みすぎには注意するよう説明されています[5]。日本小児・思春期糖尿病学会の資料によれば、シックデイの際は主治医から指示されている補食を活用することが望ましいとされています[4]。同学会の資料では「食べられないという理由でインスリン注射を打たないことは、とても危険です。インスリン注射は必ず打ちましょう」と明記されており、体調不良時は血糖測定をいつもよりこまめに行い、食べられるものを食べ、水分をとりながらインスリンの量を調整する必要があるとされています[4]。

SGLT2阻害薬以外の糖尿病治療薬でも水分に注意が必要な場合

脱水に関わるのはSGLT2阻害薬だけではありません。ビグアナイド薬(メトホルミンなど)は下痢や吐き気などの消化器症状が比較的多い薬として知られており、下痢が続く場合は水分・電解質が失われやすくなります。日本糖尿病学会の資材が指摘するように、利尿薬(高血圧や心不全の治療薬)を併用している人は、もともと尿量を増やす薬を2種類重ねて使っている状態になるため、脱水への注意がより重要です[1]。また、インスリンやスルホニル尿素薬など低血糖を起こしやすい薬を使っている場合、脱水と低血糖が同時に起こると症状の判断がより難しくなることがあるため、体調不良時は血糖測定をこまめに行うことが勧められます。

薬の種類によって注意すべきポイントは異なるため、「自分が飲んでいる薬は脱水やシックデイのときにどう対応すればよいか」を、処方を受けた際に薬剤師や主治医に確認しておくと安心です。お薬手帳やジェネリックの説明書に記載がある場合は、家族にも共有しておくと、体調不良時に迅速な対応がしやすくなります。

高齢者・心不全や腎臓病がある人がさらに注意したいこと

「水分をこまめにとりましょう」という助言は、糖尿病がある人すべてに一律に当てはまるわけではありません。心不全や慢性腎臓病などで医師から水分制限の指示が出ている人は、脱水予防のための水分補給と、心不全・腎不全の悪化を防ぐための水分制限が、場面によっては相反する指示に見えることがあります。このような持病がある場合は、自己判断で「脱水が心配だからたくさん飲む」「制限があるから飲まない」のどちらか一方に偏らず、体重の変化(急な増減がないか)や、むくみ・息苦しさの有無なども含めて、主治医から自分に合った水分量の目安を具体的に確認することが欠かせません。

高齢者は、のどの渇きを感じる感覚(口渇中枢の感受性)そのものが若い頃より低下しやすいことに加え、認知機能の低下やADL(日常生活動作)の低下によって自分から水分を取りに行くこと自体が難しくなる場合があります。同居する家族や介護に関わる人は、本人が「渇いていない」と言っても、食事のたびや入浴の前後など決まったタイミングで水分をすすめる、経口補水液を常備しておくといった工夫が助けになります。糖尿病神経障害や腎機能の状態は、少なくとも1年に1度は定期受診で確認しておくと、脱水や合併症の兆候に早く気づきやすくなります。

この記事が他の解説と違うところ

糖尿病と「お湯」を扱う情報の多くは、水分補給の一般論か、入浴の温泉効果といった話にとどまりがちです。この記事では、糖尿病患者に特有のリスクにしぼって、次の3点を重点的に整理しています。

  • SGLT2阻害薬と脱水の関係を薬理的な仕組みから説明——単に「水分をとりましょう」で終わらせず、なぜこの薬で脱水リスクが上がるのか、日本糖尿病学会の資材にもとづいて仕組みごと解説しています[1]。
  • 神経障害による低温やけどのリスクを入浴・足浴の具体的な行動レベルまで落とし込んだ点検表を用意——「気をつけましょう」で終わらず、状態別に何をすればよいかを表にまとめています。
  • 脱水から進行しうる急性合併症(ケトアシドーシス・高浸透圧高血糖症候群)の受診の目安を、日本小児・思春期糖尿病学会の患者向け資料にもとづいて明確化——「様子を見てよい段階」と「すぐ受診すべき段階」を分けて示しています[4]。

入浴・足浴を安全に行う——糖尿病神経障害と低温やけど

糖尿病情報センターの解説によれば、糖尿病が長く続くと、高血糖の状態が神経に負担をかけ、足先を中心に感覚神経・運動神経・自律神経に障害が及ぶことがあります(糖尿病神経障害)[6]。これが進むと、しびれや痛みだけでなく、逆に「熱さ・痛みを感じにくくなる」という状態が起こるため、お湯の温度が高すぎても本人が気づかず、低温やけどや通常のやけどにつながりやすくなります。糖尿病情報センターのフットケアに関する解説でも、感覚が鈍くなった足は小さな傷ややけどに気づきにくく、そこから治りにくい潰瘍や感染に進む場合があるとして、日常的な足の観察とケアの重要性が説明されています[3]。

安全に入浴・足浴を行うための具体的なポイントは次のとおりです。

  • 湯船に入る前や足を湯につける前に、足ではなく手(それも感覚の鈍っていない部分)やお湯の温度計でお湯の温度を確認する
  • 「熱く感じないから大丈夫」と自分の感覚だけで判断しない——神経障害があると熱さを感じにくいこと自体が問題だからです
  • 湯たんぽ・電気あんか・こたつなど、長時間同じ場所に熱が当たり続ける暖房器具は低温やけどの原因になりやすいため、直接肌に触れさせない、就寝前にはスイッチを切るなどの工夫をする
  • 入浴・足浴のあとは足の裏・指の間・かかとまで目で見て、赤み・傷・水ぶくれ・変色がないか毎日チェックする
  • 爪切りや角質のケアで足に傷をつけた場合は、小さな傷でも自己判断で放置せず、治りが悪ければ早めに医療機関(皮膚科・フットケア外来など)に相談する
  • 長湯を避け、目安として10分程度で湯船から出るようにすると、発汗による余分な水分喪失も抑えやすくなる

なお、足の血流が悪くなる末梢動脈疾患を合併している場合は、熱いお湯への長時間の浸水がかえって組織の負担になることもあるため、持病について主治医から入浴・足浴の可否や条件を具体的に確認しておくと安心です。

入浴前のセルフチェック基準表

状態 入浴・足浴で気をつけたいこと 行動の目安
足のしびれ・感覚低下がある、または指摘されたことがある 足の感覚だけでお湯の温度を判断しない 手やお湯の温度計で確認してから入る[3]
足に傷・水ぶくれ・赤み・変色がある 感染や悪化のリスクがある部位を熱い湯に長く浸さない その日は無理に足浴をせず、清潔なガーゼで保護し早めに受診を検討[3]
SGLT2阻害薬を服用中で、今日は食事や水分があまりとれていない 入浴で汗をかくと、ただでさえ脱水傾向にさらに水分が失われる 入浴前後にコップ1杯程度の水分をとる、長湯を避ける[1]
発熱・下痢・嘔吐があるシックデイ 体力・水分ともに消耗しているため、通常より体への負担が大きい 無理な長湯・熱いお湯の全身浴は避け、シャワーや清拭にとどめることも検討し、主治医のシックデイルールに従う[4]

出典:日本糖尿病学会「SGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation」患者指導用資材[1]/糖尿病情報センター「フットケア」[3]/日本小児・思春期糖尿病学会「シックデイ」患者向け資料[4]をもとにJHO編集部が整理

脱水のサイン——軽いうちに気づくためのチェック

脱水は「のどが渇いた」と感じたときにはすでにある程度進んでいることが多いとされます。日常の中で次のようなサインがないか、こまめにチェックする習慣をつけましょう。

脱水の程度 体に出やすいサイン とるべき行動
軽度 口の中がねばつく、尿の色がいつもより濃い・回数が少ない、軽いだるさ 水・お茶・白湯などをこまめにとる。糖分の多い清涼飲料は避ける
中等度 強いのどの渇き、皮膚や唇の乾燥、立ちくらみ、動悸、尿量がはっきり減る 水分をこまめにとりつつ、症状が続く・悪化するなら医療機関へ相談
重度(急性合併症の疑い) 吐き気・嘔吐・強い腹痛・甘いにおいの息・強い倦怠感・意識がもうろうとする[4] 自己対応せず、速やかに医療機関を受診・救急要請を検討[4]

出典:日本小児・思春期糖尿病学会「高血糖・ケトアシドーシス・シックデイ」患者向け資料[4]をもとにJHO編集部が作成。軽度・中等度の分類はJHO編集部による一般的な目安であり、医学的な公式区分ではありません。

この症状、放置して大丈夫?次に確認すべきこと 関連記事
この記事では答えていない疑問です — 読み終えたら、続けてご確認ください
糖尿病で気分が落ち込むのはなぜ? 記事へ 血糖値への影響は? 記事へ オメガ3は効果ある? 記事へ 食べても大丈夫なサインは? 記事へ

日常でできる脱水・低温やけど予防の習慣

特別なことをしなくても、次のような習慣を積み重ねることで脱水や入浴時のトラブルはかなり防げます。

  • 起床後・食事のたび・入浴前後など、決まったタイミングで水やお茶をコップ1杯とる習慣をつける
  • 暑い時期や体調不良のときは、のどの渇きを感じる前から少しずつ水分をとる
  • 日本糖尿病学会の資材にあるとおり、SGLT2阻害薬を服用している場合は処方時に薬剤師・医師から説明された水分摂取の目安を守る[1]
  • 糖尿病情報センターの解説どおり、入浴・足浴前には必ず手やお湯の温度計でお湯の温度を確認し、足の感覚だけに頼らない[3]
  • 同センターが勧めるとおり、入浴後は足の裏・指の間まで毎日目で見てチェックし、傷や水ぶくれがあれば早めに相談する[3]
  • 日本小児・思春期糖尿病学会が勧めるとおり、シックデイ(発熱・下痢・嘔吐などで食事がとれない日)にどう対応するか、あらかじめ主治医に確認しておく[4]

医療費の目安

SGLT2阻害薬などの通常の外来診療・薬物療法は保険診療の範囲内で、自己負担はおおむね3割です。脱水やケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群で点滴・入院が必要になった場合は医療費が高額になりやすく、高額療養費制度の対象になります。

💰 高額療養費制度の自己負担限度額(医療費100万円の例)
自己負担限度額(70歳未満・区分別)— 適用時期に注意
適用時期年収の目安計算式100万円の場合
~2026年7月診療分
現行
年収約370万~770万円(区分ウ) 80,100円+(医療費-267,000円)×1% 87,430円
2026年8月診療分から
見直し後(第1段階)
年収約370万~770万円(区分ウ) 85,800円+1%(PDF原文の表記) 約92,940円<br><small>(編集部試算)</small>
+ 年間上限 53万円(新設)

※「100万円の場合」の金額のうち、現行(~2026年7月)欄は出典PDFに記載の計算例そのものです。2026年8月欄について、出典PDFに印字されているのは「85,800+1%」という表記のみです。1%を乗じる基準額(現行の267,000円に相当する部分)と、100万円の場合の約92,940円は、PDFに印字されておらず、現行制度と同じ計算方法にもとづくJHO編集部試算です。正確な金額は加入されている健康保険組合等にご確認ください。
※ 制度は改定されることがあります。受診・手術の時期によって自己負担額が変わるため、最新の情報は 厚生労働省の高額療養費制度ページで必ずご確認ください。
出典:厚生労働省「高額療養費制度の在り方に関する専門委員会」(令和7年12月16日) (PDF) |JHO確認日:2026-07-16


災害時・停電時の水分補給と足のケアで注意したいこと

地震や台風などで断水・停電が起こると、普段どおりの水分補給や入浴が難しくなります。糖尿病がある人は、飲料水に加えて経口補水液を数本備蓄しておくと、断水時でもシックデイに準じた対応がとりやすくなります。お薬手帳のコピーや予備の薬・インスリン、体温計・血糖測定器の予備電池なども、非常持ち出し袋にまとめておくと安心です。

避難所などで入浴が難しい期間が続く場合は、足を清潔なタオルで拭く、靴下をこまめに替えるなど、できる範囲で足の観察とケアを続けることが、感染や潰瘍の予防につながります。持病の薬を切らしそうな場合は、水分でしのごうとせず、早めに避難所の医療スタッフや薬局に相談してください。

お湯や水の温度・飲む量と、血糖値やケトアシドーシス発症リスクとの間の定量的な関係(具体的な数値基準)については、今回参照した資料には記載が見当たりませんでした。個別の目安が必要な場合は主治医にご確認ください。

更新日:2026年7月18日(公開情報の確認日)。内容に誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームより教えてください。

よくある質問(FAQ)

お湯を飲むと血糖値は下がりますか?
日本糖尿病学会など公的機関の資料に、お湯を飲むこと自体が血糖値を下げるという根拠は見当たりません[1]。重要なのは温度そのものではなく、脱水を防ぐために水分をこまめにとることです。冷たい水が苦手な人にとっては、白湯のほうが量を飲みやすいという実用上のメリットはありますが、これは治療効果ではなく飲みやすさの工夫と理解してください。
1日にどのくらい水分をとればよいですか?
必要な水分量は年齢・体格・腎機能・心機能・季節・薬の内容によって大きく異なるため、一律の数値を示すことは避けます。心不全や腎臓病などで水分制限の指示が出ている場合もあるため、自己判断で「たくさん飲めば安心」と考えず、主治医から自分に合った目安を確認してください。
SGLT2阻害薬を飲んでいますが、水分はどのくらい意識すればよいですか?
日本糖尿病学会の資材では、SGLT2阻害薬は尿量を増やす作用があるため、特に高齢者・利尿薬併用中の人・食事量が減っている人では脱水に注意し、こまめな水分補給を心がけるよう説明されています[1]。具体的な目安量は持病や他の薬によって変わるため、処方医・薬剤師に確認するのが確実です。
足がしびれていますが、熱いお風呂に長く入っても大丈夫ですか?
糖尿病情報センターの解説によれば、足の感覚が鈍くなっている場合、熱いと感じにくいまま低温やけどを起こすことがあるため、感覚だけで判断せず、まず手やお湯の温度計で温度を確認することが勧められます[3]。長時間の熱い湯への浸水は避け、入浴後は足を毎日観察する習慣をつけてください。
のどが渇いていないので、水分をとらなくても平気ですか?
高齢の人や神経障害がある人は、のどの渇きを感じにくくなっていることがあります。「渇きを感じないから大丈夫」ではなく、食事のたび・入浴前後など決まったタイミングで水分をとる習慣にしておくほうが安全です。
下痢や嘔吐で食事がとれないとき、糖尿病の薬はどうすればよいですか?
日本小児・思春期糖尿病学会の資料が示すとおり、自己判断で薬を中断・増減することは避け、事前に主治医からシックデイの指示(薬の調整方法、受診の目安)を確認しておくことが基本です[4]。特にインスリンを使っている場合、日本小児・思春期糖尿病学会の資料でも「食べられないからインスリンを打たない」のは危険とされています[4]。
甘いにおいの息や強い倦怠感があります。様子を見てもよいですか?
日本小児・思春期糖尿病学会の資料が指摘するように、甘いにおいの息、強い倦怠感、吐き気・嘔吐、強い腹痛、意識がもうろうとするなどの症状は、糖尿病ケトアシドーシスなど急性合併症のサインである可能性があります。様子見をせず、速やかに医療機関を受診してください[4]。
経口補水液やスポーツドリンクで水分をとってもいいですか?
環境省の熱中症環境保健マニュアルによれば、大量に汗をかいて塩分が失われた場合は、塩分を補える経口補水液やスポーツドリンクが有用とされています[5]。日本小児・思春期糖尿病学会の資料でも、体調不良で食事がとれないシックデイの際は経口補水液などの活用が想定されています[4]。ただし糖分の多いスポーツドリンクや清涼飲料水を日常的に大量にとると、かえって血糖値を上げてしまう「ペットボトル症候群」のリスクがあるため、体調不良時以外の日常の水分補給は水やお茶(無糖)を基本にしてください。
心不全や腎臓病で水分制限をされていますが、脱水予防のためにたくさん飲んでもいいですか?
心不全や慢性腎臓病で水分制限の指示がある場合、脱水予防を理由に自己判断で水分量を増やすのは避けてください。体重の変化やむくみ、息苦しさなどを踏まえて、主治医が個別に適切な水分量を判断しています。「脱水も心配、制限も守りたい」という場合は、必ず主治医にその不安を伝えて、自分に合った具体的な目安を確認してください。
高齢の家族が糖尿病です。本人が「のどは渇いていない」と言いますが、水分をすすめてもいいですか?
高齢になるとのどの渇きを感じる感覚が低下しやすく、「渇いていない」という自己申告だけでは脱水がないとは言い切れません。食事のたびや入浴の前後など決まったタイミングで、無理のない範囲で水分をすすめる、経口補水液を常備しておくといった工夫が助けになります。持病があり水分量に指示が出ている場合は、その指示を優先してください。
旅行や出張中に薬を切らしてしまいそうです。水分をとれば代わりになりますか?
日本糖尿病学会の資材が示すとおり、水分補給は脱水対策にはなりますが、薬やインスリンの代わりにはなりません。旅行前に薬を多めに処方してもらう、かかりつけ薬局の連絡先を控えておくなど、事前の備えが安心です[1]。
経口補水液は毎日の水分補給として飲んでも問題ありませんか?
環境省の熱中症環境保健マニュアルが示すとおり、経口補水液やスポーツドリンクには塩分・糖分が含まれるため、脱水やシックデイなど必要な場面で使うものであり、日常的に大量に飲み続けると糖分のとりすぎにつながることがあります[5]。体調が良いときの日常の水分補給として毎日大量に飲み続けることは推奨されません。日常は水やお茶(無糖)を基本にしてください。

結論

糖尿病がある人にとって「お湯」は魔法の治療法ではなく、あくまで日々の脱水予防と、神経障害がある足を守るための入浴・足浴の安全管理という、地道だけれど確実な自己管理の一部です。血糖値が高いときの浸透圧利尿による脱水のしやすさ、SGLT2阻害薬による尿量増加、神経障害による熱さの感じにくさという3つのリスクを理解したうえで、こまめな水分補給と、入浴前の温度確認・入浴後の足のチェックを習慣にすることが、ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖症候群、足のやけど・潰瘍といった重い合併症を防ぐ一番の近道です。異変を感じたら自己判断で様子を見ず、早めに主治医や医療機関に相談してください。

旅行や外出先の温泉・銭湯を利用する際も、基本的な注意点は自宅の入浴と同じです。慣れない場所では湯温の表示があっても実際の体感とずれることがあるため、必ず手で温度を確かめてから入り、長時間の熱い湯への浸水は避け、のぼせやめまいを感じたらすぐに湯船から出て休むようにしてください。血糖値を下げる薬を使っている場合、長湯や運動直後の入浴は低血糖を招くこともあるため、入浴前後の体調にも注意を払うとより安心です。

この記事で扱いきれなかった糖尿病神経障害そのものの症状・進行・治療については、専門的な解説記事もあわせて確認することをおすすめします。

参考文献

  1. 一般社団法人日本糖尿病学会「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」糖尿病治療におけるSGLT2阻害薬の適正使用に関するRecommendation(脱水・体液量減少・水分補給に関する記載) fa.kyorin.co.jp/jds/uploads/recommendation_SGLT2.pdf
  2. 糖尿病情報センター(国立健康危機管理研究機構)「糖尿病とは」 dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/010/010/01.html
  3. 糖尿病情報センター(国立健康危機管理研究機構)「フットケア」 dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/040/070/11.html
  4. 日本小児・思春期糖尿病学会「高血糖・ケトアシドーシス・シックデイ」患者向け資料 jspad.jp/ofs/patient/life/09.html
  5. 環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」(経口補水液・塩分・糖分の補給に関する記載) wbgt.env.go.jp/pdf/manual/heatillness_manual_full.pdf
  6. 糖尿病情報センター(国立健康危機管理研究機構)「糖尿病足病変」 dmic.jihs.go.jp/general/about-dm/060/040/01.html

この記事は一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の治療法や薬の効果を保証するものではありません。個々の症状・治療方針については、必ず主治医や薬剤師にご相談ください。体調に急な変化や強い症状がある場合は、自己判断せず速やかに医療機関を受診してください。

この記事について

JHO編集部がAIツールの支援を受け、公的情報源と照合して作成しています。参照した一次情報は本文中の脚注および参考文献に明記しています。内容は記事作成時点の公開情報に基づくものであり、最新の診療ガイドラインや添付文書の内容と異なる場合があります。医師による監修は行っておらず、本記事は診断・治療の代わりになるものではありません。

この記事はお役に立ちましたか?
はいいいえ

この記事をシェア

LINE 𝕏
この記事について(運営者情報・免責事項) タップで表示

医療情報に関する重要なお知らせ

本記事はAI技術を活用し、厚生労働省・WHO等の公的医療機関の情報に基づいて作成されています。医療専門家による個別の監修は受けておりません。健康上の判断や治療については、必ず医師にご相談ください。詳しくは編集ポリシーをご覧ください。

Trinh Van Dieu

Trinh Van Dieu

ITエンジニア(17年)・Japanese Health 運営者

ベトナム在住のITエンジニア。17年の技術経験を活かし、日本の公的医療機関の情報をAI技術で整理・発信しています。

運営者情報を見る →